【2026年度】新設予定の主な大学・学部・学科

ユニヴプレス 文 梅田優介(大学通信)
【2026年度】新設予定の主な大学・学部・学科

社会のニーズが多様化する中、人材供給を担う大学も変革を迫られている。学部・学科の新設や改組は、こうした動きを象徴する取り組みのひとつだ。

26年度の大学・学部・学科の新設状況を見ると情報系学部の新設が目立っている。その背景には、インターネットやAI、IoTといった情報関連技術の発達があり、これらを活かせる人材のニーズが急増しているためだ。

文部科学省もこうした分野で活躍できる人材を育てるために、「大学・高専機能強化支援事業」を通じて、デジタルやグリーンに関連する教育・研究に力を入れる大学を支援している。各大学も社会の動向に合わせ、学科の再編などを通して、情報・データサイエンス関連の教育体制の強化を積極的に進めている。そうした取り組みをみていこう。

北見工業大の工学部は、既存の2学科から先進工学科1学科へ改組。ITやデータサイエンス分野を基礎として、機械やエネルギー、環境、化学や生物といった専門分野を学んでいく。

東京理科大は、ハードウェアからソフトウェア、理論から応用まで、多岐にわたる分野を横断的に学ぶ創域情報学部を新設する。また、理学部第一部に、高度な科学技術や知識を普及させていく人材育成を目指す、科学コミュニケーション学科を設置する。

神奈川大は経済学部に経済データ分析学科を新設。プログラミングと経済学を結びつけ、課題をデータから解決する力を養う。

昭和女子大の総合情報学部は、健康や心理、ビジネスの3つの専門領域を学び、データ分析やデジタル技術をどのように活用するか、目的を持って具体的な課題に取り組んでいく。

桃山学院大は工学部を新設。情報・データサイエンスだけでなく、ビジネスについても専攻を横断して学びを深める。

九州産業大は理工学部に、スマートコミュニケーション工学科と機械電気創造工学科を新設し、AI社会に貢献できる情報メカトロニクス技術者の育成を目標に専門分野へ取り組む。

理工系学部の再編ということでは、中央大の理工学部は、近年の社会環境の急速な変化に対応すべく、高度な能力を持った理系人材の育成を目標として、基幹理工学部、社会理工学部、先進理工学部の3学部に再編予定だ。情報・データサイエンス以外の社会情勢の変化に対応した新設として注目したいのが、佐賀大のコスメティックサイエンス学環だ。皮膚科学や薬学といった理系分野から、心理学やマーケティングなどの文系分野まで、学部や学科の枠を超えて複数の分野が連携していることに強みがある。

成蹊大は国際共創学部を新設し、英語やデータサイエンス、情報分析など、文理の枠組みを超えて将来を見据えた時必須となる多様な学びを深めていく。

明治大は政治経済学部に政策学科を新設。多様な地域を学びの舞台として、経済学、政治学、社会学などを総合的に学習し、政策のプロフェッショナルを養成する。

学習院大は学習院女子大と統合し、国際文化交流学部を設置。既存の学部との分野横断型の学びによって、様々な分野でグローバルに活躍できる人材の育成を目指していく。

26年の新設学部・学科は情報系を中心に、多様な分野を学習することのできる学部が設置される。気になる学部・学科がある場合は、必ず大学の公式サイトなどで最新の情報を確認してほしい。

<表の見方>

文部科学省が2025年8月までに発表した26年度新設予定の主な大学・学部・学科を掲載した(認可申請中のものを含む。通信教育課程を除く)。大学名の太字は国公立大、それ以外は私立大を表す。編入学定員の②は2年次、③は3年次編入学定員。

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