聖ドミニコ学園中学校が2020年度入試より帰国生募集を実施
聖ドミニコ学園中学校(東京都世田谷区、学校長:髙橋幸子)で、「聖ドミニコ2019」と名づけた21世紀型教育の導入を柱とする学校改革がスタートした。改革の一つとして中学1年生から採用したコース制は、学園内に新しい風を吹かせている。
特に、突き抜けた英語力と思考力を、週14時間におよぶ英語による授業(英語・理科・数学)を通して養う「インターナショナルコース」の設置は、教師らの予想を超えた刺激となって、生徒たちの学びに向かうモチベーションを上げている。
新たな一歩を踏み出した学園に、さまざまな経験をもった生徒たちに加わってもらい、さらにワクワクする学園にしたいと考え、聖ドミニコ学園中学校では2020年度から帰国生を対象とした入試を実施することになった。「あたたかなミッションスクール聖ドミニコ学園で、帰国生の皆さんが英語の力をさらに伸ばし、海外でのさまざまな体験を活かして活躍してくれることを期待しています」と同校では呼びかけている。
2020年度入試 帰国生募集の実施概要は下記の通り。
「帰国生を本格的に受け入れるにあたって」
帰国生からみて「受け入れ」校に求めるものは何でしょうか?
元帰国生であり、長年帰国生教育に携わってきた私は以下の3点と考えます。
- 1.帰国生の気持ちを理解してくれる
日本社会とは異なる文化の中で生活した帰国生は、物事の考え方や立ち居振る舞いが他と異なることが当然あります。その点を否定することなく、受け止めてくれる環境が重要だと思います。
2.授業は積極的に参加できる
海外での学びは、一方通行的な受け身の授業ではなく双方向的な授業のスタイルが一般的です。授業では、気楽に発言できる環境も重要だと思います。
3.英語力が保持・伸長できる(現地校・インター校出身者)
現地校・インター校で学んだ帰国生が苦労しただろうものの1つに、「英語」があることは間違いありません。苦労して身につけた英語力ですから、それを保持できるだけでなく、大いに伸ばしてくれる環境は魅力であると考えます。
聖ドミニコ学園の教育は、上記の3点に対して
1.「対話」を重視する教育をしており、多様性を重視している
学園の原点である、聖ドミニコの生き方が根底にあります。
「聖ドミニコが生きた時代は、異端者に対して武器をとって戦う時代でした。しかし聖ドミニコは、彼らと人格的に向き合い、対話をもって真理を伝えようとしたのです。強い力で無理矢理に考えを変えさせるのではなく、相手の主体性を尊重するのが聖ドミニコの姿勢でした。」(聖ドミニコ学園HPより)
少人数で女子だけの環境は、一人ひとりが埋没することなくお互いのことを理解しやすい環境
で、教育方針を具現化していると言えます。
2.21世紀型教育を実践している
聖ドミニコ学園が採用している21世紀型教育では、PBL(PROJECT BASED LEARNING)を重視しています。一方的で受け身になる授業ではなく、生徒たちが自立した学習者として参加しやすい教育環境となっています。
3.インターナショナルコースがある
「週14時間の英語」での授業が、インターナショナルコースでは実践されています。「英語」「数学」「理科」の授業では、海外で学んでいたのと同じような学びの空間が用意されています。英語力の保持、伸長には最適なコースと思います。
以上の点から、聖ドミニコ学園の教育は、帰国生にとって「やさしい」教育であると考え、ここに推薦いたします。
石川 一郎
聖ドミニコ学園カリキュラムマネージャー
石川一郎 プロフィール
「21世紀型教育機構」理事。聖ドミニコ学園カリキュラムマネージャー 。小学校4年生から私立学校に学ぶ。1985年早稲田大学教 育学部社会科地理歴史専修卒業。母校である暁星国際学園のほか、 ロサンゼルスインターナショナルスクールなどで教鞭を執る。前「かえつ有明中・高等学校」校長。2000年代初めからアクティブ・ラーニングを研究、実践している。著書に『2020年の大学入試問題』(講 談社現代新書)、『2020年からの教師問題』(KKベストセラーズ/ ベスト新書)がある。
聖ドミニコ学園中学高等学校
https://www.dominic.ed.jp/highschool/