学習塾が勧める中高一貫校ランキング2021
校舎など施設、設備が充実している中高一貫校
写真=桐蔭学園のシンフォニーホール
首都圏では中学受験人気が継続しているが、コロナ禍で学校の情報が思うように入手できない状況が続いている。そこで役立てたいのがエキスパートの意見だ。首都圏の学習塾にアンケートを実施し、289学習塾の塾長、教室長から回答を得た。項目別に学校を5校連記で記入してもらい、最初の一貫校を5ポイント、次を4ポイント……として集計した。今回は「校舎など施設、設備が充実している中高一貫校」だ。
1位は桐蔭学園中教がランクイン。2位は東洋大京北、3位は明治大付明治、4位は日本大豊山、5位は埼玉栄と続いた。
1位の桐蔭学園中教は、各教室にプロジェクターを配備して先進的なアクティブラーニング型授業を行う一方、英語での多彩なアクティビティに取り組みネイティブ教員とのコミュニケーションスペースともなる「グローバルラウンジ」を設置。探究授業では模擬国連の活動をベースにした「15歳のグローバルチャレンジ」にも取り組んでいる。舞台芸術の鑑賞や生徒による発表などに使用する「シンフォニーホール」や、展覧会などを開催する「アカデミウム」といった文化施設も特徴的だ。さらに、屋内プールや陸上競技用トラックなど、体育施設も充実。授業のほか、運動部の活動を支えている。
2位の東洋大京北は、電子黒板を備えるICT教室が9室あるほか、視聴覚教室やコンピュータ室、理科実験室といった特別教室が充実。ネイティブ教員と英語で会話するための英語ルームを併設する図書室や、片側の全面を窓ガラスとし、吹き抜け構造による明るい雰囲気が魅力のカフェテリアなども備えている。チューターを配置し、放課後に自学自習に集中できる自習室や、同じくチューターを配置して「スタディサプリ」によるWeb学習に取り組める教室も完備。200mトラックを備えた全面人工芝のグラウンドや、地下2層で冷暖房を完備したアリーナなど、体育施設も充実している。
3位の明治大付明治は、学校の中心に学習センターとしての機能を果たす図書館を配置。このほかにもPC教室とCALL教室を各2室、理科実験室を4室備え、教科ごとに学習効果の最大化を図っている。体育施設は、全面人工芝のグラウンドと、第一、第二、2つの体育館を完備。また、約350席の食堂・カフェテリアや、幅6mある広々とした廊下、ベンチを多数設置したパブリックスペースなど、ゆとりある空間設計も好評だ。さらに、生徒や保護者のための相談室「ほっと・スペース」を週5回開設し、専門のスクールカウンセラーが学校生活に関する相談に応じている。
5位の埼玉栄は、東京ドーム約14個分の広大なキャンパス内に、多彩な学習施設や部活動向けの施設を配置。情報室や生物室、調理室をはじめとする教科別の教室のほか、キャリア教育の拠点として、進路や学習に関する相談に専門スタッフが応じる進路指導センターを設置している。部活動は運動部から文化部まで67部あり、総合体育館メインアリーナのほかに、ソフトボールスタジアムやゴルフ練習場、レスリング場、吹奏楽合奏場など、一つの部に対して1施設が用意されている。近年は陸上競技場や温水プール棟がリニューアルされ、新たに第二柔道場も完成。中高ともに全国大会での優勝実績も豊富だ。
<表の見方>
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首都圏の学習塾にアンケートを実施し、289学習塾の塾長、教室長から回答を得た。項目別に学校を5校連記で記入してもらい、最初の一貫校を5ポイント、次を4ポイント…として集計した。
※印は国立、無印は公立、◎印は私立を表す