2011年と2021年の大学合格者数を比較 伸びている学校はここだ! 総合第1位は東京都市大付!慶應義塾大、明治大でトップなど複数の難関大学でランクイン。厚木、洗足学園、横浜翠嵐が続く
11大学合計のトップの伸びは各大学で上位にランクインした東京都市大付
最後に、表13は、今まで見てきた東大、早稲田大、慶應義塾大、青山学院大、立教大、中央大、明治大、法政大に、京大、東京工業大、一橋大を加えた、11大学の全合格者合計を10年前と比べたものです。
増加数トップは表2、表3、表9、表12を除く8つのランキングで上位に登場し、うち慶應義塾大と明治大でトップだった東京都市大付で、合計512人増の大躍進です。2位に100人以上の差をつけました。2位は青山学院大でトップ、明治大と法政大で2位となった厚木、3位は早稲田大、慶應義塾大、上智大の難関私大3校すべてでトップ5に入った洗足学園です。国立大にあまり合格者がいないものの難関私立大に強いタイプの学校も見られます。また、上位20校のうち、公立校は11校でした。なかでも2位の厚木、4位の横浜翠嵐、14位の川和など神奈川の公立校が6校、9位の豊多摩、10位の青山、18位の小金井北など東京の公立校が3校ランクインし、神奈川と東京の教育改革の成果による躍進が目立ちました。
さて、ここまでの大学合格実績を見ながら、学校がそれぞれに特色を持っていることや、大学が入試に独自の傾向を持っていることなど、いろいろなことが読み取れたと思います。大学合格実績が学校選びに重要な要因であることがお分かりいただけたでしょうか。
毎年、合格実績のアップダウンで翌年の私立中高の志願者数が増えたり減ったりすることが多くなっています。特に東大合格者が1人出ると、中学入試で人気になることがよくあります。しかし、大学合格実績だけで学校選びをするのは得策とは言えません。学校の教育方針、校風などもあわせて検討し、学校選択をする必要があります。
各校では生徒の実力を伸ばすために何に力を入れているのかを見究め、学校選びを行っていかなければなりません。学校改革は大学合格実績に反映され、伸びている学校の顔ぶれは年々、変わっています。5年前、10年前のデータもあわせて参考にしながら、悔いのない志望校選びをしてください。