学習院大学が2年連続で科研費新規採択率私立大学1位を獲得

学習院大学が2年連続で科研費新規採択率私立大学1位を獲得

学習院大学は「研究者が所属する研究機関別採択率(令和4年度新規採択分)」において、2年連続で私立大学1位となった。文部科学省から1月31日に「令和4年度科学研究費助成事業の配分について」が公表された結果、判明したもの。

同大の新規課題の採択率は47.4%。大学を含む研究機関の中で5位、私立大学では1位。昨年度の新規課題の採択率においても新規課題の採択率が49.2%で、大学を含む研究機関の中で2位、私立大学では1位であり、2年連続で私立大学1位となった。さらに、総合大学としても2年連続で1位となった。

科研費は、文部科学省及び日本学術振興会が実施する競争的資金で、人文学、社会科学から自然科学までの全ての分野にわたり、基礎から応用までのあらゆる「学術研究」(研究者の自由な発想に基づく研究)を格段に発展させることを目的とする「競争的研究資金」であり、ピア・レビュー(専門分野の近い複数の研究者による審査)による審査を経て、独創的・先駆的な研究に対して助成を行うもの。

同大では研究支援体制構築のために様々な取り組みを実施しきた。令和3年度には「研究人材・研究資金・研究環境」の3つの観点から研究力強化を目的とした学校長裁量枠「研究力強化事業」を実施。研究人材改革として若手研究者支援パッケージ、研究資金改革として科研費ステップアップ支援及び国際研究論文掲載経費補助、研究環境改革として学術データベース導入事業に取り組んだ。

また、令和4年度からは、学習院大学グランドデザイン2039(Gakushuin U.Grand Design 2039)(中長期計画事業)を開始し、研究力を活かした産官学連携の推進による共同研究の促進、競争的研究資金(科学研究費補助金等)の獲得拡大、国内外の大学、研究機関、企業等との協定や連携の推進による研究者交流の活発化、SDGsに関連するテーマを扱う共同研究プロジュクトの促進、文理横断型の新たな社会基盤の整備に向けた教育・研究の促進等に取り組んでいる。

こうした取り組みの成果として科研費以外では、中長期計画事業として実施している文理融合型新学術研究「宇宙利用論」について、令和4年度文部科学省宇宙航空科学技術推進委託費「人文社会×宇宙」分野越境人材創造プログラムに「宇宙ルール形成に着目した文理融合×産官学連携による人材創造プログラム」を提案し採択された。

学長 荒川一郎よりコメント
大学は教育と研究の場です。教員はそれぞれの研究の成果を教育に還元しています。そこで学んだ学生はやがてゼミや卒業研究などで研究に足を踏み入れ、さらには大学院に進学して本格的に研究の世界に進んでいく者もいます。大学ではこのようにして教育活動と研究活動がお互いに助け合い・強め合いながら並行して進んでいます。科学研究費の採択率が高いことは本学の研究活動の質の高さを示しており、活発な研究活動が教育にも波及して大学全体の活力を高めています。