研究力が高い大学ランキング2020(全国編)
写真=東京大学
多くの受験生が迷うのが志望校選び。そこで頼りになるのがエキスパートの意見だ。全国の進学校2000校に、進路指導教諭おすすめの大学についてアンケートを行った。各項目5校連記で大学を記入してもらい、最初の大学を5ポイント、次の大学を4ポイント…として集計しランキングを作成した。今回は「研究力が高い大学(全国編)」だ。
1位は東京大学で1053ポイント。大学院に重点を置く東京大学では、15の研究科・教育部を設置。文系、理系、文理融合型と、幅広い分野にわたって教育・研究を行っている。各分野における研究拠点として、生み出した成果を社会に広く還元することを目指す附置研究所も多く設置され、東京大学大学院の教育機関として、優れた人材の育成に取り組んでいる。その教育・研究活動を支える附属図書館は、本郷地区、駒場地区、柏地区の各キャンパスにあり、これらを総称して「東京大学附属図書館」と呼んでいる。附属図書館全体の蔵書数は約970万冊。年間約17,000種類の雑誌も受け入れているほか、さまざまな電子資料(データベース、電子ジャーナル、電子ブック等)も提供している。
2位は京都大学で1023ポイント。卒業生の約55〜60%が大学院に進学する同大が擁する10の学部は、いずれも大学院とつながっており、分野の異なる大学院に進学することも可能だ。そのほかに学部を持たない6つの独立研究科や、実務家養成を目的として設置された4つの専門職大学院を含む、20の多様な大学院が設置され、他大学を卒業した学生や社会人の入学も受け入れている。最新の施設と設備を持つ大学附属の図書館では、膨大な資料の検索や利用方法を紹介する各種講習会や、新入生・留学生のためのオリエンテーションを定期的に開催。ラーニング・コモンズも多目的に利用されている。自学自習スペースは、附属図書館の閉館後も利用可能だ。
3位は東北大学で625ポイント、4位は大阪大学で285ポイント、5位は東京工業大学で246ポイント、6位は名古屋大学で225ポイント、7位は九州大学で145ポイント、8位には東京理科大学が102ポイントで続く。1881年に設立された東京物理学講習所を起源とする、私学随一の理工系総合大学である東京理科大学は、創立150周年に向けた「TUS VISION 150」に基づいた改革を進めている。理工学部・研究科では、学部4年間と修士課程2年間を連結した学部・大学院一貫の「6年一貫教育コース」と、専攻を跨いだ幅広い分野から参加できる理工学研究科「横断型コース」を導入。また、すべての学生が統計学や情報学(プログラミング)、データサイエンスなどの基礎・専門知識等を修得できるよう、「データサイエンス教育プログラム」を実施。「データサイエンスセンター」も設置し、データサイエンス分野での教育・研究の向上および社会貢献の推進を図る。
<表の見方>
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全国の約2000進学校を対象にアンケートを行い、910校から回答を得た。各項目ごとに5校を選んで順位をつけてもらい、1番目の大学を5ポイント、2番目を4ポイント……として集計した。
大学名の◎は私立、※は国立、無印は公立を表す。