関西学院大学とスノーピークが包括連携協定を締結

関西学院大学とスノーピークが包括連携協定を締結
写真=左  関⻄学院⼤学学⻑ 村⽥治氏  右 株式会社スノーピーク代表取締役会⻑ ⼭井太氏


キャンプの要素を取り入れた新たな学び舎「Camping Campus」ほか自然と教育を融合した取り組みを本格始動

関西学院大学(学長:村田 治、所在地:兵庫県西宮市)と株式会社スノーピーク(代表取締役社⻑:山井 梨沙、本社:新潟県三条市)は、2020年6月17日に包括連携協定を締結した。

昨今、世界的パンデミックとなっている新型コロナウイルス感染症は、教育場面において長期休校や環境格差といった深刻な問題を引き起こしている。感染の収束まで長期化するとの見解もあり、オンライン授業のもつポテンシャルが認識される一方、対面教育の重要性も再認識され、新型コロナウイルス感染症と共存していく「新しい生活様式」とこれからのポストコロナを見据えた「ニューノーマル」に沿った教育の形が今、求められている。また近年、働き方改革やAI 等のテクノロジーによる社会の多様化が進み、さらに2022 年春から順次、新卒の通年採用に移行すると見られており、学生を取り巻く環境はより大きく変化することが予測される。

このような中、関西学院大学の神戸三田キャンパスでは、新たなキャンパスコンセプトとして“Be a Borderless Innovator”(境界を越える革新者)を掲げ、「理系の強化・充実」の一環として2021年4月より5 学部体制へ移行。学生および教職員が、国境、学問分野、大学と社会などさまざまな境界を飛び越える学び舎を目指す。
また、スノーピークでは「人間性の回復」という社会的使命のもと、自然の要素を仕事環境に取り入れて労働の質を高めることを目的とした「キャンピングオフィス」の展開や、2017 年9 月には慈恵学園札幌新陽高等学校と提携し、キャンプを取り入れた授業を行うなど、キャンプや自然が持つ価値をキャンプシーンのみならず様々なシーンで活かす取り組みを行っている。

こうした背景から、関西学院大学が目指す新しい教育の形と、人間性の回復や家族の幸福、友人や仲間とのつながりにおける人生価値・ライフバリューに重きを置いた自然指向の生き方を提案するスノーピークの理念が合致し、今回の包括連携協定締結が実現。キャンプの要素を取り入れた新たな学びのフィールド「Camping Campus(キャンピングキャンパス)」の構築を中心に、学生による主体的な学びの発展と活性化に貢献する様々な取り組みを展開する。

【包括連携協定の主な連携内容】

①キャンプの要素を取り入れた学びの場「Camping Campus」
「Camping Campus」は、学部・学年の壁、大学と社会の壁、人間社会と自然の壁、教室という場所的制約、授業時間という時間的制約など、あらゆるものをボーダーレス化し、新しい学びの時間と空間を提供する試み。大学キャンパスという日常の中に、キャンプのテントや焚火といった非日常を融合させて、内発的な自由な発想でinnovation を起こすことができる学生の育成を目指す。大学教育の中に自然そのものを積極的に取り入れて、人と人をつなげる新たな教育の場を創造する。

②学生主導によるキャンプがもたらす効果に関する共同研究
理工学部・人間システム工学科 長田典子教授による共同研究の実施を予定。専門である「感性工学」に基づいて、人がCamping」体験を通じて得られる、感動やワクワク感といった目に見えない感性の価値を、アカデミックに数値化して評価することによって得られた知見を新しい学びの場やスノーピークのギア開発に活かす。

③関西学院大学生とアウトドアブランドが取り組むSDGs
関西学院大学限定のオリジナルマイボトルを共同開発。学生によるマイボトル開発プロジェクトチームを結成し、スノーピークの商品開発チームと共に、サイズ、素材、デザイン、価格帯などについて意見交換をし、企画・開発に取り組む。学生自らが開発プロセスを経験することによって、課題発見や課題解決といった実践的な学びの場になることが期待される。2021 年度より、新入生への配布や全学生を対象とした販売を予定。意識改革やプロモーションの一環として、神戸三田キャンパスで年間消費される約 27 万本のペットボトルのうち、3万本の削減を目指す。