実践女子大学が、2024年4月から「国際学部」を新設し、人間社会学部に「社会デザイン学科」を設置すると発表した。また、人間社会学部現代社会学科は「ビジネス社会学科」に改名する。グローバル化が進展し、文化・価値観が多様化する中で、同大は、女子教育で長年培ったノウハウを生かしながら、社会的課題を解決する女性人材の育成を目指す。なお、学部新設は、2004年度に人間社会学部を新設して以来となる。
国際学部は、英語をはじめとした外国語の運用能力のほか、異文化・多様性への理解やグローバルな視野を併せ持つ女性人材の育成を目指す。活躍の場としては、国際性や専門性を生かした海外営業や貿易実務、海外スタッフなどを想定し、専門分野のカリキュラムを充実させる。2年次には海外短期留学を必修とするほか、羽田など国際空港での外国人のサポートや国内の高級リゾートホテルでの業務体験など、実践的な教育を提供する。
社会デザイン学科は、デザイン思考のスキルや知識を身につけ、社会的課題の解決に貢献できる女性人材の養成を目指す。デザイン思考は、新しいアイデアやビジネスモデルを生み出す効果的手法として近年注目されており、卒業生の活躍分野としてシンクタンクやマスコミ、IT・情報系などを念頭に置く。「共創デザイン系」「ソーシャル・データサイエンス系」「メディア・イノベーション系」の3つに系統立てたカリキュラムを通じて、最先端のデータサイエンスや人工知能（AI）、IoT、ビッグデータ、ソーシャルメディアなどの知識を深め、スキルを磨く。
また、ビジネス社会学科は、現代社会学科からの名称変更を機に、カリキュラムを「社会フレーム系」「経営・マーケティング系」「グローバル社会系」の3系統に再編成する。
新学部や新学科は、本学の渋谷キャンパスに設置される。渋谷区には、ITやファッションブランド、エンターテインメントのグローバル企業のほか、世界各国の大使館も多数立地しており、人工知能（AI）やビッグデータ企業のスタートアップも相次いでいる。こうした革新性と多様性に富んだ渋谷の地の利を生かし、これからの社会で活躍できる女性人材の育成が期待される。
