関西学院大学神戸三田キャンパスに新校舎が完成–建設工事竣工式を実施
関西学院大学神戸三田キャンパス(KSC)では9月5日、新校舎「VIII号館」の建設工事竣工式を実施した。当日は村田 治学長をはじめ、村上 一平理事長、中道 基夫院長らが出席。関係者が見守る中、テープカットや定礎の除幕式、記念式典が行われた。村上理事長は「新しいVIII号館が、関西学院の発展の礎になることを期待している」と式辞を述べた。KSCでの新校舎完成は、2015年3月の「VII号館」以来、約7年ぶり。
VIII号館は、地上4階建。1階には、キャンパス内に複数散在していた事務機能を統合した事務室が誕生した。学生や教職員にとってのワンストップ化と、学生サービスの向上が期待される。また、関西学院大学として初めてのパウダールームを設置した。
2階から4階には、講義用に使う普通教室を全17室完備。学部再編にあわせた講義室の集約と研究環境のさらなる充実を図る。そして屋上には、口径40センチの反射望遠鏡を設置した天体観測ドームが誕生。ここでは学生の自由な発想に基づく観測・実験的な研究を行うほか、三田市等と連携して天体観望会を実施することで、地域交流の場として利用する予定だ。理学部物理・宇宙学科による宇宙研究のさらなる充実も期待される。
KSCは関西学院の将来構想「Kwansei Grand Challenge 2039」の長期戦略に基づき、2021年4月に理工学部を理学部・⼯学部・⽣命環境学部・建築学部に再編。リニューアルした総合政策学部とあわせた5学部体制に生まれ変わった。VIII号館の建設も長期戦略の一つ。キャンパスでは重点テーマを”Sustainable Energy”に設定。21世紀最大ともいうべき課題に文理横断で取り組んでいる。また、キャンプの手法を教育に取り入れた取り組み「Camping Campus」の推進を含む包括協定を締結したスノーピークと、⼤学⽣のキャリア形成サポート『知るカフェ』を展開しているエンリッションと「BiZCAFE」をKSC内に展開し、産官学連携事業「オリジナルマイボトルによる KSC 内ペットボトル削減エコシステム」も推進中。
今後は2025年4月に学生寮とインキュベーション施設の複合施設をキャンパスから徒歩10分の場所に開設する予定。学生の起業家精神(アントレプレナーシップ)育成を加速させる。KSCでは今後も学習環境を充実させ、地球規模の課題解決に挑む「Borderless Innovator(境界を越える革新者)」の輩出を目指す。