改革力が高い大学ランキング2020(九州編)
写真=九州大学
多くの受験生が迷うのが志望校選び。そこで頼りになるのがエキスパートの意見だ。全国の進学校2000校に、進路指導教諭おすすめの大学についてアンケートを行った。各項目5校連記で大学を記入してもらい、最初の大学を5ポイント、次の大学を4ポイント…として集計しランキングを作成した。今回は「改革力が高い大学(九州編)」だ。
1位は九州大学で39ポイント。創立100周年を迎えた2011年に、いずれの分野においても世界のトップ100大学に躍進するというスローガン「九大百年、躍進百大」を掲げ、新たなアクションプランを策定。2018年に移転完了した伊都キャンパス(福岡市西区)は、総面積272haの広大な敷地に約2万人の学生・教職員が集う、単一キャンパスとしては国内最大規模のものだ。このほか、世界最先端の医療設備を擁する病院キャンパス(福岡市東区)、物質・環境・エネルギー分野の融合拠点となる筑紫キャンパス(福岡県春日市)など、次世代の研究と教育を支える最先端の環境を実現。研究教育機構の創設をはじめとして、基幹総合大学の強みを生かした研究力の強化と教育への還元を図り、次の100年を見据えた確かな歩みを進めている。
2位は佐賀大学で38ポイント。2003年の佐賀医科大学との統合、2016年の佐賀県立有田窯業大学校との統合を経て、6学部6研究科を有する国立総合大学として、1949年の創設以来、6万人以上の卒業生を輩出してきた。2020年4月には、教育、研究、社会貢献、大学運営の4領域からなる将来構想「佐賀大学のこれから ―ビジョン2030―」を策定。教育面では、分野横断型の学位プログラムの構築や教養教育の再構築など。研究面では、基礎研究・応用研究の充実や新たな研究分野の創出と投資などを推進する。地域への大学開放を含む地域貢献やグローバル社会へのさらなる対応、SDGsを通した未来への貢献など、多面的な取り組みで“強い佐賀大学”を目指し、本質的で主体的な改革を図る。
3位は九州産業大学で22ポイント。そして4位には14ポイントで立命館アジア太平洋大学が続く。創立以来、留学生が50%を越える多文化・多言語環境を築くなど、革新的な取り組みが数多い立命館アジア太平洋大学にあって、新たな施策として注目されるのが、2021年度入試から導入した総合型選抜「世界を変える人材育成入試」だ。同入試では課題に対して仮説を立て、論証・検証を重ねて答えを導くための思考ツール「ロジカル・フラワー・チャート」を使用。新学習指導要領における「主体的・対話的で深い学び」にもつながる、自ら課題を発見・設定し、自らの方法で論証を重ねて答えを導く探究型の学びを深めることを目的としており、“自分の頭で考えることができる学生”の育成を目指している。
<表の見方>
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全国の約2000進学校を対象にアンケートを行い、910校から回答を得た。各項目ごとに5校を選んで順位をつけてもらい、1番目の大学を5ポイント、2番目を4ポイント……として集計した。
大学名の◎は私立、※は国立、無印は公立を表す。