面倒見が良い大学ランキング2024【東京編】

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面倒見が良い大学ランキング2024【東京編】

写真=明治大学

多くの受験生が迷うのが志望校選び。そこで頼りになるのがエキスパートの意見だ。全国の約3000高校に、進路指導教諭おすすめの大学についてアンケートを行った。各項目5校連記で大学を記入してもらい、最初の大学を5ポイント、次の大学を4ポイント…として集計しランキングを作成した。今回は「面倒見が良い大学(東京編)」だ。

1位は武蔵大学で203ポイント。15年連続で1位となった。4年間必修の「ゼミ」を中心とした少人数教育により「ゼミの武蔵」として知られ、学生一人ひとりに対する丁寧な教育が評価されている。この少人数教育の伝統はキャリア支援にも生かされている。就職活動が本格化する3年次には全員に面談を実施するなど、学生が主体的に自らの進路を決定できるように指導している。また、近年はキャンパスの整備・拡充を進めており、2022年に完成した11号館に続き、2号館が2025年9月にリニューアルする。隈研吾建築都市設計事務所による設計で、1階の学生食堂は上野精養軒が運営。各階のエレベーターホールにはオープンスペースを備え、学生の新たな居場所・活動スペースが増える予定だ。

2位は明治大学で120ポイント。同大は10学部28学科を擁し、学部生だけでも3万人を超える大規模総合大学だが、全学部の授業科目のうち、履修人数が30人未満の科目が半数以上を占めるなど少人数教育を実現。10〜20人程度で行われるゼミ(演習)形式の授業も、1・2年次からスタートする。また、多様な背景をもつ学生が個々の能力を存分に発揮し、平等に活動できるキャンパスづくりを推進。「学生相談室」「レインボーサポートセンター」「障がい学生支援室」を設置して学生のさまざまな相談への対応や、情報提供、授業サポートなどを行っている。さらに、在学生・保護者を対象とした学外相談機関「こころとからだの相談フリーダイヤル24」も設置し、多様な悩みに対応できる環境を整備している。

3位は東京理科大学で113ポイント。学部ごとに定められた「関門科目」の単位取得を進級の条件とする「関門制度」は、専門的な研究を行う上で堅固な基礎知識が必須であるという考えによるもの。学生を真剣に育てる同大の面倒見の良さが表れた制度だ。また、クラス担任制のほか、2年生以上の専門研修を受けた学生が「学習相談室」に常駐して新入生の学習サポートを行うなど、きめ細かな学習支援体制を用意。さらには理工系総合大学の卓越した専門知識や教養をもとにした教育のDX化を推進し、個別最適化した教育を実現する教育手法の開発や、デジタル学習環境の整備・増強など、さまざまな教育改革を行っている。

4位は産業能率大学で85ポイント。同大では「課題解決力の養成」を教育の柱に、先進的な取り組みを行っている。その一例として、組織や企業と連携した「PBL(Project based Learning)学習」が挙げられる。この授業は、社会が抱える問題と対峙し、課題発見の視点を身につけることが目的だ。また、チームで問題に取り組み、その成果を学外の人たちに発信することを通して、企業や組織が求めるコミュニケーション力や論理的思考力、問題解決能力、リーダーシップなどが培われるほか、教員や学外の人々の視点を通して社会通用性を検証し、新たな気づきや学びを得ることができる。こうした教育の成果として、同大は毎年高い就職内定率を維持しており、学生の満足度にもつながっている。

<表の見方>

全国約3000高校を対象にアンケートを行い、766校から回答を得た。各項目ごとに5校を選んで順位をつけてもらい、1番目の大学を5ポイント、2番目を4ポイント……として集計した。
学校名の※印は国立、◎印は私立、無印は公立を表す。
東京科学大は東京医科歯科大と東京工業大の合計


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