小規模だが評価できる大学ランキング2024【北海道・東北編】

多くの受験生が迷うのが志望校選び。そこで頼りになるのがエキスパートの意見だ。全国の約3000高校に、進路指導教諭おすすめの大学についてアンケートを行った。各項目5校連記で大学を記入してもらい、最初の大学を5ポイント、次の大学を4ポイント…として集計しランキングを作成した。今回は「小規模だが評価できる大学ランキング（北海道・東北編）」だ。

1位は国際教養大学で531ポイント。2位は会津大学で185ポイント。会津大学は、国際標準のICT教育・研究で社会のデジタル化や技術革新を先導するコンピュータ理工学の専門大学。研究室で教員1人が指導する学生数を1学年あたり原則最大4人までとするなど、学業面から生活面まで少人数教育を徹底している。PBL形式で新製品や新サービスの研究開発に取り組む「ベンチャー体験工房」や、1年次から先端的な研究に触れる「課外プロジェクト」など、実践的な学びの機会も豊富だ。教員の約4割が世界約20カ国からの海外出身者で、日本語と英語を学内公用語に設定。卒業論文は英語での執筆とプレゼンテーションが必須だ。留学生と活発に交流するグローバルなキャンパスで、実践的な英語力を養っている。

3位は公立はこだて未来大学で57ポイント。同大は国内トップクラスのAI研究拠点だ。世の中にあるさまざまなシステムへの理解を目指し、既存の学問分野の枠を超えたユニークで多様な教育・研究を展開。「オープンスペース、オープンマインド」の精神で、教員と学生の双方向の学びや、学生同士の学びあいを重視している。3年生全員が参加する「プロジェクト学習」では、学生を5～10人の少人数グループに分け、2～3人の担当教員とともに一年かけて課題解決に取り組んでいく。学科やコースに関係なく興味のあるテーマに学生が集まり、互いの強みを発揮して課題解決に取り組む中で、発想力が育まれている。地域社会や企業の研究開発部門と連携しながら進めていくプロジェクトが多い点も特徴だ。

4位は室蘭工業大学で33ポイント。「創造的な科学技術で夢をかたちに」を基本理念に、地域に根ざす理工系単科大学として北海道の将来に貢献することをミッションとする大学だ。理工学部に「創造工学科」「システム理化学科」の2学科9コースを設置し、極めたい専門に合わせて学習内容を選択できる。工学・科学の基礎と技術者に必要な情報処理能力を身につけた、変化する社会に対応できる人材を育んでいる。充実したキャリア支援も魅力で、大学で必要な学習スキルなどを学ぶ1年次の「フレッシュマンセミナー」、理工系社会人としてのライフプランを描く2年次の「キャリアデザイン」など、手厚い就職支援プログラムを実施。キャリア・サポート・センターによる相談体制とあわせ、一人ひとりの目標実現をバックアップしている。

5位は小樽商科大学で32ポイント。同大は商学部のみの単科大学で、1学年の定員は全国国公立大学の経済・商学系学部で最大となる515人。110人を超える教員が在籍し、学びの幅が広いのが特長で、商学を真剣に学びたい学生にとっては最高の環境がある。グローバルな視野のもと、地域（ローカル）の視点を踏まえて行動できる「グローカル人材」の育成を掲げており、学生が自ら考え学ぶアクティブラーニングや実践的な語学教育、国際交流、学びの場をキャンパスの外に広げる社会連携などにも力を入れている。学生が街中に繰り出して小樽の活性化について本気で考える「本気プロ（マジプロ）」など、フィールドワーク科目も充実。座学の授業だけでは身に付きにくい「実践力」の育成に取り組んでいる。

＜表の見方＞

全国約3000高校を対象にアンケートを行い、766校から回答を得た。各項目ごとに5校を選んで順位をつけてもらい、1番目の大学を5ポイント、2番目を4ポイント……として集計した。
学校名の※印は国立、◎印は私立、無印は公立を表す。
東京科学大は東京医科歯科大と東京工業大の合計

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