小規模だが評価できる大学ランキング2024【全国編】

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小規模だが評価できる大学ランキング2024【全国編】

写真提供=国際教養大学

多くの受験生が迷うのが志望校選び。そこで頼りになるのがエキスパートの意見だ。全国の約3000高校に、進路指導教諭おすすめの大学についてアンケートを行った。各項目5校連記で大学を記入してもらい、最初の大学を5ポイント、次の大学を4ポイント…として集計しランキングを作成した。今回は「小規模だが評価できる大学ランキング(全国編)」だ。

1位は国際教養大学で531ポイント。同大は1学年の定員が175人の公立大学で、すべての授業を英語で開講しているのが大きな特色だ。世界に通用する教養を身につけるための授業を行っており、平均17人程度の少人数クラスで行う英語での深い議論を通して、他者の意見を聞き、自分の考えを述べる経験を積み重ねていく。学生数と専任教員数の比率は14:1で、学生数が20人未満の授業の割合は73.3%。すべての学生に専任教員がアドバイザーとしてつき、学業や学生生活をサポートする「アカデミック・アドバイジング・システム」を中心に、一人ひとりの学生をきめ細かくサポート。教養専門科目の領域選択、留学先の決定、卒業後の進路など、重要な決断が求められる際の支援にも力を入れている。

2位は武蔵大学で268ポイント。ゼミナールを中心に「自ら調べ自ら考える」力を養う徹底した少人数教育を行い、「ゼミの武蔵」としても知られる大学だ。ゼミは平均13人の少人数で開講され、その数は毎年約400種類に及ぶ。すべての学生が1年次からゼミや少人数形式の授業に参加する中で、興味のある分野についての知識を段階的に深め、対話を通じて物事の本質を追究していく。こうしたゼミ教育の発展型となるのが、さまざまな専門性を持つ学生同士がチームをつくり、企業が直面する社会課題の解決に取り組む「学部横断型ゼミナール・プロジェクト」。他者と協働する大切さを理解し、多様な視点やリーダーシップ、自主性を磨くための機会となっている。

3位は国際基督教大学で196ポイント。献学以来、リベラルアーツ教育を実践し、「責任あるグローバルシティズン(地球市民)」を育てている大学だ。少人数教育を貫くのは、教員と学生、そして学生同士の「対話」を学びの中心に据えているからこそ。「絶え間なく対話を続けることで学問のテーマは具体性を帯びて広がり、学生は学びを深め、専門性を高めることができる」と考える同大のリベラルアーツの実現には、少人数教育は必須条件だ。授業後に質問や授業への意見を書き込む「コメントシート」や、教員の研究室を訪ねて質問できる「オフィスアワー」など、授業時間外にもさまざまな対話の機会を用意。こうした学びの仕組みによって、社会で活躍するために必要不可欠なプレゼンテーション能力が自然と育まれるのも特徴だ。

<表の見方>

全国約3000高校を対象にアンケートを行い、766校から回答を得た。各項目ごとに5校を選んで順位をつけてもらい、1番目の大学を5ポイント、2番目を4ポイント……として集計した。
学校名の※印は国立、◎印は私立、無印は公立を表す。
東京科学大は東京医科歯科大と東京工業大の合計


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