グローバル教育に力を入れている大学2024【全国編】

ランキング
グローバル教育に力を入れている大学2024【全国編】

写真提供=国際教養大学

多くの受験生が迷うのが志望校選び。そこで頼りになるのがエキスパートの意見だ。全国の約3000高校に、進路指導教諭おすすめの大学についてアンケートを行った。各項目5校連記で大学を記入してもらい、最初の大学を5ポイント、次の大学を4ポイント…として集計しランキングを作成した。今回は「グローバル教育に力を入れている大学ランキング(全国編)」だ。

1位は国際教養大学で1007ポイント。同大は、カリキュラムの全てを英語で実施する秋田県の公立大学。教育プログラムや諸活動を通してグローバルな視野を養っている。キャンパス内の4人に1人が留学生の「多文化共生の学修・生活環境」が特徴だ。1科目あたりの平均登録学生数は平均17人程度。少人数クラスで行われる英語での深い議論を通して、他者の意見を聞き、自分の考えを述べる経験を多くの授業で積み重ねている。在学中は1年間の留学が必須。単なる語学の習得ではなく、留学先の大学で専門課程を学び、単位を習得することを目的とした留学が求められる。海外に200以上の提携大学があり、一部の大学を除き留学中の授業料は相互免除。経済的な不安や負担を軽減することで、成長の機会へとつなげている。

2位は立命館アジア太平洋大学で480ポイント。学生の約半数が世界112カ国・地域から集う「国際学生」だ。教員も約半数が外国籍で、英語と日本語の2言語がキャンパスの公用語となっている。授業の約9割は日本語と英語の両方で開講され、専門分野を英語で学ぶことも可能。そのために必要な英語力をすべての学生が身につけられるように、徹底した言語教育プログラムと豊富な留学プログラムを用意している。1年次必修の「多文化協働ワークショップ」は、グローバルな環境で学ぶ上で必須となるマインドセットやコミュニケーションスキルを身につけるためのプログラム。多国籍の学生が混じり合う少人数のグループで半年かけて課題に取り組む中で、言語力や異文化理解力を養っている。

3位は国際基督教大学で469ポイント。教養学部アーツ・サイエンス学科の1学部1学科体制でリベラルアーツを実践する大学だ。31の専攻から自由に学べる「メジャー制」が採用されている。多くの授業で学年、国籍、分野、文理を超えた学生が混ざり合って学ぶため、国際社会の形をキャンパスで疑似体験できる。日本語を母語とする学生は「リベラルアーツ英語プログラム(ELA)」が必修。語学科目として英語を学ぶのではなく、学術的活動のための「道具」として英語を学び、創造的、批判的、主体的に考える力を身につけていく。世界から学生や教員が集まり、さまざまな言語が飛び交う環境を生かし、「日英2言語+1言語」の複言語主義を推奨。「世界の言語プログラム」として日英以外の9言語を学ぶことが可能だ。

4位は上智大学で432ポイント。「叡智が世界をつなぐ」を建学の理念に、グローバル社会で活躍する人材を輩出している大学だ。先進的な外国語教育と、同大の個性ともいえる「人間教育」を推進。文系理系9学部が一つのキャンパスに集う環境を生かし、留学生や教員と連携しながら、多様的・複合的なグローバル課題に取り組むことができる。国際貢献を視野に入れた幅広いカリキュラムがあることも特徴の一つ。国際協力、ビジネス、メディアなどの講義科目を開講しているほか、グローバル企業や国際機関の日本代表部、各国大使館といった協定先でのインターンシップの機会も充実。世界63カ国341校の交換留学協定校で学ぶ留学プログラムや、海外大学とオンラインで交流する科目など、多彩な学びがある。

<表の見方>

全国約3000高校を対象にアンケートを行い、766校から回答を得た。各項目ごとに5校を選んで順位をつけてもらい、1番目の大学を5ポイント、2番目を4ポイント……として集計した。
学校名の※印は国立、◎印は私立、無印は公立を表す。
東京科学大は東京医科歯科大と東京工業大の合計


グローバル教育に力を入れている大学2024【全国編】

11位以下のランキングはこちら

<関連記事>
進路指導教諭が評価する大学ランキング2024

面倒見が良い大学ランキング2024【全国編】
就職に力を入れている大学2024【全国編】