教育力が高い大学ランキング2024【全国編】

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教育力が高い大学ランキング2024【全国編】

写真=東京大学

多くの受験生が迷うのが志望校選び。そこで頼りになるのがエキスパートの意見だ。全国の約3000高校に、進路指導教諭おすすめの大学についてアンケートを行った。各項目5校連記で大学を記入してもらい、最初の大学を5ポイント、次の大学を4ポイント…として集計しランキングを作成した。今回は「教育力が高い大学ランキング(全国編)」だ。

1位は東京大学で843ポイント。入学時に専門を決めず、前期課程の2年間を教養学部で学んだ上で、専門を選ぶ「進学選択制度」が同大の大きな特徴だ。前期課程教育では、「自ら原理に立ち戻って考える力」「忍耐強く考え続ける力」「自ら新しい発想を生み出す力」という3つの基礎力の涵養を目指しており、リベラルアーツ教育を重視。基礎科目、展開科目、総合科目、主題科目の4つの科目群で多様な授業科目を提供することで、特定の専門分野に偏らない広い視野と、総合的な判断力を養っている。先端教育に取り組む教員と1クラス20人程度の少人数制で学ぶ「初年次ゼミナール」は、「『教え授ける』(ティーチング)から『自ら学ばせる』(ラーニング)への転換」を目指して設計された科目で、全学生の必修科目となっている。

2位は東北大学で780ポイント。「THE日本大学ランキング」の2023年度版では、4年連続で総合1位を獲得。教育・研究・社会連携の好循環に基づく「創造と変革」を先導する姿勢や、学生の挑戦する心を育て、未来を担う人材を世界に送り出している点が高く評価された。学部教育では各学部の教育目的に応じ、入学時から段階的に全学教育科目と専門教育科目の授業を実施。現代的リベラルアーツを含む文理・分野横断型科目については、初年次から高年次まで広く開設されている。英語による授業だけで学位が取得できる「国際学位コース」もあり、言語や文化の異なる学生同士が共に学ぶ「国際共修科目」を数多く開講。短期留学プログラム「SAP」や、研究を主目的とする「COLABS」など、留学プログラムも多彩だ。

3位は京都大学で497ポイント。4位は東京理科大学で187ポイント。東京理科大学の前身である東京物理学講習所は、1881年の開校(1883年東京物理学校に改称)から1943年度まで入試を課さず、意欲のある全ての人に門戸を開く一方で、真に実力を身につけた人だけを社会へ送り出す「実力主義」の姿勢を貫いた。その伝統は「学生を鍛える教育」として現代にも受け継がれている。学部ごとに定められた指定科目(関門科目)の単位を取得しなければ次の学年に進級できない「関門制度」は現在でも同大の特色の一つだ。他方、大きな社会変革の流れを支え、新しい価値を生み出す人材を供給するために、学部・学科の新設・再編にも積極的だ。「実力主義」の解釈も時代とともにアップデート。「構想力」「構成力」「独創性」の3つを育んでいくための教育へと進化を続けている。

<表の見方>

全国約3000高校を対象にアンケートを行い、766校から回答を得た。各項目ごとに5校を選んで順位をつけてもらい、1番目の大学を5ポイント、2番目を4ポイント……として集計した。
学校名の※印は国立、◎印は私立、無印は公立を表す。
東京科学大は東京医科歯科大と東京工業大の合計


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