2024年学部系統別実就職率ランキング(心理系)
写真=聖徳大学
実就職率ランキングの心理系学部1位は、実就職率97.9%、聖徳大の心理・福祉学部。2位は97.4%の安田女子大・心理学部、3位は96.3%、尚絅学院大の心理・教育学群がランクイン。4位は94.4%の東京未来大・こども心理学部、5位は93.8%の梅花女子大・心理こども学部が続いた。
1位となった聖徳大の心理・福祉学部は、「心理」「社会福祉」の2学科を設置。心理学科は、5つの専修を組み合わせて豊かな専門スキルを身につけ、社会で活躍できる人材を育成。公認心理師を養成するカリキュラムにも対応しており、臨床心理士・公認心理師を目指して、同大大学院への進学も可能だ。社会福祉学科は、「社会福祉」「介護福祉」「養護教諭」の3コースを設置。多様化する福祉ニーズに対応するための実践的な学びを取り入れ、地域社会で生かせる知識と技術を身につけた社会福祉のプロを育成する。同大には、一般企業や教育職、医療職など、さまざまな就職志望先と連携したプログラムがあり、面接チャレンジ会、就職マナー講座、公務員試験対策講座、教育職・福祉職就職セミナーなどを実施している。
2位の安田女子大・心理学部は、「現代心理」と「ビジネス心理」の2学科を擁する。現代心理学科は、演習・実習形式の授業を数多く用意。グループワークや心理検査実習、学外調査など主体的な学びを通して心理学の専門的知識と方法を学び、人のこころを深く理解する能力を養う。また、同大大学院に進学して公認心理師を目指すこともできる。ビジネス心理学科は、1・2年次に心理学の基礎と応用を深く学び、それらをベースに社会学や経営に関する知識、組織や社会の中における心理作用を学ぶ。グループワークなどを取り入れた実践科目などを通して、ビジネスと心理の関係性について掘り下げ、ビジネスの現場で課題を発見し、解決へと導くための実践力を養う。
5位の梅花女子大・心理こども学部は、「心理学科」に4専攻を設置。医療や福祉、教育、司法、産業など、多様な対人援助の現場で働くことを目指す「公認心理師専攻」、さまざまな障がいのある児童・生徒を支援するための力を養う「特別支援学校教員専攻」、ビジネスの現場で役立つ、対人コミュニケーションや消費者行動の心理などを学ぶ「キャリア心理専攻」、アニマルセラピー実習体験などを通して動物を介したコミュニケーションを学び、福祉や教育、医療などの現場で心理学の知識を生かしていく「アニマルセラピー専攻」がある。これら主専攻のほかに3つの副専攻がある。個々の興味や希望に合わせて主専攻と副専攻を組み合わせることで、卒業後の可能性を広げている。
<表の見方>
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医科・歯科の単科大等を除く全国757大学に2024年春の就職状況を調査。560大学から得た回答を基にランキングを作成した。卒業生数が80人未満の小規模な学部、通信教育学部、2部・夜間主コースのみのデータは掲載していない。
各系統は、主に学部名称により分類したため、学科構成や教育の内容が似ていても掲載していないものがある。例えば、法学科をもつ大学・学部でも学部名に「法」が付かない場合、法学系に掲載していないことがある。
実就職率(%)は、就職者数÷(卒業生数-大学院進学者数)×100で算出。同率で順位が異なるのは、小数点2桁以下の差による。大学院への進学者数が未集計の場合、実際の数値が掲載している値より高い場合がある。
文部科学省では、就職率を「就職希望者数に占める就職者の割合」で算出することを推奨しているため、各大学が公表している就職率と異なる場合がある。ここでは文部科学省が用いる「就職率」と区別するため、「実就職率」という表記を用いた。
設置の※印は国立、◎印は私立、無印は公立を示す。大学・学部名は現在の名称で掲載している場合がある。所在地は大学本部の所在地で学部の所在地と異なることがある。大阪公立大は統合前の大阪市立大と大阪府立大の実績を掲載した。