有名企業は入社が難しいと漠然と分かってはいるが、どのくらい難しいか定量化するのは困難だ。そこで、新卒就職者の出身大学の入試難易度を指標として、「企業入社難易度」を算出し、業種別にランキングしてみた。今回は石油・窯業・繊維・紙編を見ていこう。
※総合ランキング及び「企業入社難易度」の詳しい説明については、以下の記事を参照のこと。
新卒就職者の出身大学から測る企業入社難易度ランキング2024
2024年11月30日現在
石油・窯業・繊維・紙は、メーカーの中では比較的採用数が少ない企業が多い。採用判明数100人以上の企業は表中の10社中2社しかない。
ランキングの1位は4年連続となるINPEXだ。2021年に国際石油開発帝石から社名変更している。社名変更前の20年も2位で、この業種内では高い順位を維持している。採用判明数は34人で、表中の企業で2番目に少ない。新卒就職者の主な出身大学は、京大6人、東京外国語大4人、東大、九州大、早稲田大各3人など。石油関連企業では、石油元売りのENEOSが6位、出光興産が7位に並んでいる。
2位はAGC。旧社名は旭硝子。祖業のガラスのほか、電子、化学品、ライフサイエンス、セラミックスなど多彩な事業領域を展開する。主な出身大学は、早稲田大14人、東北大12人、京大と大阪大各11人、九州大10人など。
3位はブリヂストン。フランスのミシュラン、アメリカのグッドイヤーと並び、世界三大タイヤメーカーと呼ばれる。主な出身大学は、早稲田大7人、東京理科大5人、東大、名古屋大、大阪大、慶應義塾大各4人など。
4位は素材メーカーの東レ。採用判明数は表中最多の200人。22年は97人、23年は143人だったから、2年間で倍以上に増えたことになる。主な出身大学は、大阪大17人、京大14人、早稲田大12人、東大と大阪公立大各10人など。
5位は帝人。1918年に帝国人造絹糸として創業。繊維製品のほか、マテリアル事業やヘルスケア事業、IT事業などを展開している。採用判明数は表中最少の32人で、その内訳は同志社大3人、北海道大、東大、神戸大、九州大、立教大、関西学院大各2人と17大学から1人ずつだ。
<関連記事>
新卒就職者の出身大学から測る企業入社難易度ランキング2024
業種別編1 商社・コンサル
業種別編2 通信・サービス・公団
業種別編3 マスコミ
業種別編4 金融
業種別編5 食品・水産
業種別編6 化学・医薬品
業種別編7 電気機器・電子
業種別編8 自動車・精密機械・その他製造
業種別編9 機械・機器・鉄鋼・金属・造船