2024年学部系統別実就職率ランキング(商・経営系)
写真=共立女子大学
実就職率ランキングの商・経営系学部1位は、実就職率97.9%の共立女子大・ビジネス学部。2位は97.9%の武庫川女子大・経営学部、3位は97.9%の愛知工業大・経営学部がランクイン。4位は97.8%の長野大・企業情報学部、5位は97.5%の椙山女学園大・現代マネジメント学部が続いた。
※同率で順位が異なるのは、小数点2桁以下の差による。
1位の共立女子大・ビジネス学部は、経営、マーケティング、経済、会計について、「実践」と「振り返り」を繰り返しながら段階的に学び、ビジネスシーンで必要な力を幅広く身につける。2年次では、自身の職業観を醸成するため、やりがいや価値観を深掘りする「キャリア支援サマーキャンプ」を実施するなど、授業と就職サポートを連携した取り組みが、高い実就職率につながっている。また、キャリア支援グループでは学生全員に面談を実施するほか、キャリアカウンセラーが常駐していつでも相談できる体制を整えている。さらに、学生の就職活動の状況を把握するために電話かけを実施。オンラインでも相談を受け付けるなど、学生が満足できる進路を実現するために、手厚いサポートを行っている。
2位の武庫川女子大・経営学部は、2020年開設。2024年3月に1期生が卒業した。同学部では、学内外を学びのフィールドにする「インターンシップ」「サービスラーニング」「フィールドワーク」の3つの実践学習プログラムを用意。学生が社会課題を直接体験することで自らの適性に気づけるように、目指すキャリアに応じたさまざまな企業や団体、地方自治体での実践学習を行っている。経営学部内に設置されている「実践学習センター」には専門スタッフが常駐し、企業や地域と学生をつなぐ役割を担う。こうしたインターンシップや実践学習といった実践型の教育は、武庫川女子大学の特徴の一つであり、地元企業や自治体への就職につながる学びの機会となっている。
3位の愛知工業大・経営学部は、経営学科に2専攻を設置。「ものづくり」「情報技術」「スポーツ」をキーワードに、グローバル社会、IT化といった時代の潮流を捉えた経営学を学び、ビジネスの現場で通用する力を養う。「経営情報システム専攻」では、工業大学ならではの恵まれた情報設備を活用した学びを用意。コンピュータによる情報処理やインターネットの知識と技術、それらの経営的な応用手法を身につけた、企業経営のビジネスリーダーを育成する。「スポーツマネジメント専攻」では、スポーツを経営の視点から捉えるために、経営学や会計学の基礎を学ぶ。スポーツイベントの企画・運営などの活動を通して実践力を身につけるとともに、語学力や情報処理能力も磨く。
5位の椙山女学園大・現代マネジメント学部は、現代マネジメント学科に企業経営分野のマネジメントを学ぶ「企業経営」と、地域や国際分野のマネジメントを学ぶ「公共政策」の2専攻を設置。経営・会計、経済・法律・政治といった社会科学の基礎を幅広く学び、企業や社会、経済の仕組みなど、ビジネスを多角的な視点から考察・理解することで、課題を克服し、社会を動かす実践的な力を修得する。産学連携でのプロジェクト研究や、各フィールドの実務担当者による講義など、社会と関わりながら体験的に学ぶ機会を多く用意しているほか、英語、情報、簿記、秘書などの資格やスキルを取得し、キャリア形成や就職活動につなげることができるカリキュラムがある。
<表の見方>
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医科・歯科の単科大等を除く全国757大学に2024年春の就職状況を調査。560大学から得た回答を基にランキングを作成した。卒業生数が80人未満の小規模な学部、通信教育学部、2部・夜間主コースのみのデータは掲載していない。
各系統は、主に学部名称により分類したため、学科構成や教育の内容が似ていても掲載していないものがある。例えば、法学科をもつ大学・学部でも学部名に「法」が付かない場合、法学系に掲載していないことがある。
実就職率(%)は、就職者数÷(卒業生数-大学院進学者数)×100で算出。同率で順位が異なるのは、小数点2桁以下の差による。大学院への進学者数が未集計の場合、実際の数値が掲載している値より高い場合がある。
文部科学省では、就職率を「就職希望者数に占める就職者の割合」で算出することを推奨しているため、各大学が公表している就職率と異なる場合がある。ここでは文部科学省が用いる「就職率」と区別するため、「実就職率」という表記を用いた。
設置の※印は国立、◎印は私立、無印は公立を示す。大学・学部名は現在の名称で掲載している場合がある。所在地は大学本部の所在地で学部の所在地と異なることがある。大阪公立大は統合前の大阪市立大と大阪府立大の実績を掲載した。