教育力が高い大学ランキング2023(東京編)
写真=東京大学
多くの受験生が迷うのが志望校選び。そこで頼りになるのがエキスパートの意見だ。全国の進学校2000校に、進路指導教諭おすすめの大学についてアンケートを行った。各項目5校連記で大学を記入してもらい、最初の大学を5ポイント、次の大学を4ポイント…として集計しランキングを作成した。今回は「教育力が高い大学ランキング(東京編)」だ。
1位は東京大学で702ポイント。入学時に専門を決めず、教養課程を経て専門を選ぶ「進学選択制度」を採用し、前期課程ではリベラルアーツを重視。特定の分野に偏らない広い視野と総合的な判断力を養う。学術的な学びのスキルと主体的な姿勢を身につける「初年次ゼミナール」のほか、学術的な文章作成能力を養う「ALESS(理科生向け)」「ALESA(文科生向け)」や、英語で論理的かつ流暢な議論ができるスピーキング力を磨く「FLOW」など、グローバル社会に対応する能動的な英語運用能力を修得する必修科目を用意。また、自らの計画に基づいて社会で主体的な活動を体験する「初年次長期自主活動プログラム」や、専門分野や国境の枠を超えた多様な学びを提供する「グローバルリーダー育成プログラム(GLP)」など、実践的なプログラムも多い。
2位は東京理科大学で132ポイント。2021年に創立140年を迎えた同大が、新たな価値の創造に向けて特に力を入れているのが、既存の学問分野を超えた「融合と統合」の取り組みだ。その一環として23年度に理工学部を創域理工学部に名称変更し、先進工学部を5学科体制に移行した。特に創域理工学部は、全学科で学部教育と大学院修士課程をつなげた6年一貫教育コースを積極的に推進。学科・専攻を超えて横断的に教育・研究を行う「創域理工学研究科横断型コース」を設置している。専攻の異なる研究室とともに研究に取り組むことができる。学部4年生から修士課程までの3年間、一貫して学修・研究を行うことにより、早期から専門的研究能力の育成を目指す。企業から研究開発の即戦力が求められる中、その期待に応える取り組みだ。
3位は早稲田大学で121ポイント。未知の問題に対して自分なりの解決策を考え、挑戦しつづけるための「たくましい知性」を身につけることを目指した文理融合型の学びを推進。「グローバルエデュケーションセンター(GEC)」によって体系化された「基盤教育」は、この「たくましい知性」の基礎をつくる全学部共通のプログラムだ。5つのアカデミック・ツール(アカデミック・ライティング、英語、データ科学、数学、情報)を身につける複数の科目で構成されている。特に、ビッグデータの解析や統計学などを扱うデータ関連科目に力を入れている。2017年には「データ科学センター」を開設。全学部・研究科の学生が明確な目標をもって学べるように独自の「データ科学認定制度」を導入している。
<表の見方>
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全国の約2000進学校を対象にアンケートを行い、645校から回答を得た。各項目ごとに5校を選んで順位をつけてもらい、1番目の大学を5ポイント、2番目を4ポイント……として集計した。
学校名の※印は国立、◎印は私立、無印は公立を表す。
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