入学後、生徒を伸ばしてくれる大学ランキング2022(北海道・東北編)
写真=会津大学
多くの受験生が迷うのが志望校選び。そこで頼りになるのがエキスパートの意見だ。全国の進学校2000校に、進路指導教諭おすすめの大学についてアンケートを行った。各項目5校連記で大学を記入してもらい、最初の大学を5ポイント、次の大学を4ポイント…として集計しランキングを作成した。今回は「入学後、生徒を伸ばしてくれる大学ランキング(北海道・東北編)」だ。
1位は東北大学で313ポイント。同大は、2022年度から「未来を構想してその実現に挑む」をテーマに新全学教育カリキュラムをスタートさせた。世界的視野で社会を牽引する創造力豊かなリーダーを育成する「挑創カレッジ」や、AI・数理・データサイエンスを学ぶ「AIMDリテラシ教育」など、さまざまな教育改革に取り組んでいる。また、ICTを活用した先進的な授業を積極的に導入し、数学の授業ではオンライン教材を予習・復習に活用した反転授業を取り入れている。また、入試においては、学生の「やる気、挑む心」に応える先進的なAO入試(総合型選抜)で募集人員の約3割を募集。これは東北大学第一志望者のための入試で、意欲的な学生を多数受け入れることが他の学生への良い刺激にもなっている。
2位は国際教養大学で73ポイント。3位は北海道大学で58ポイント。
4位は会津大学で16ポイント。1993年開学のコンピュータ理工学に特化した同大は、AIやロボットからインターネット、IoT、ビッグデータまで、最新のICT分野を網羅した教育・研究を推進。学内では日本語と英語を公用語とし、教員の約4割が外国籍という国際的な環境を持つ。1・2年次にはICTの基礎を学ぶ講義型授業のほか、「ベンチャー体験工房」をはじめとする実践的な課外授業を用意し、学生は自分の興味・関心に応じて学びを広げることができる。また、アントレプレナーシップ教育に力を入れており、同大発のベンチャー企業の数は国内トップクラスを誇る。企業や自治体との活発な社会連携をベースとした教育・研究により学生の実践力を鍛え、開学以来学部卒業生は97%、大学院は100%の就職率を維持している。
5位は秋田県立大学で13ポイント。6位は室蘭工業大学で12ポイント。
7位は北海学園大学で9ポイント。道内最大規模の私立総合大学である同大は、北海道・東北エリアの私立大学で唯一2部(夜間部)を設置している。工学部を除く4学部すべての学部(経済学部、経営学部、法学部、人文学部)に設置されている2部では約2200名の学生が学んでおり、夜間部としては全国屈指の規模を誇る。授業は1部(昼間部)とほぼ同じ教員、また同じ内容で実施され、教員免許などの取得できる資格も1部とほとんど変わりがない。授業料は1部の約半額であり、これは国立大学の標準額よりさらに低価格の設定だ。就職サポートも1部生と同様の支援が受けられる体制があり、例年、就職実績も1部生に迫る結果を出している。
<表の見方>
-
全国の約2000進学校を対象にアンケートを行い、624校から回答を得た。各項目ごとに5校を選んで順位をつけてもらい、1番目の大学を5ポイント、2番目を4ポイント……として集計した。
設置の※印は国立、◎印は私立、無印は公立を表す。