教育力が高い大学ランキング2022(北海道・東北編)
写真=北海道医療大学
多くの受験生が迷うのが志望校選び。そこで頼りになるのがエキスパートの意見だ。全国の進学校2000校に、進路指導教諭おすすめの大学についてアンケートを行った。各項目5校連記で大学を記入してもらい、最初の大学を5ポイント、次の大学を4ポイント…として集計しランキングを作成した。今回は「教育力が高い大学ランキング(北海道・東北編)」だ。
1位は東北大学で443ポイント。2位は国際教養大学で130ポイント。3位は北海道大学で85ポイント。4位には室蘭工業大学が10ポイントでランクイン。
室蘭工業大学は、136年の歴史を持つ国立大学法人。2019年に既存の工学部を「理工学部」へと改組し、ものづくりとまちづくりを学ぶ「創造工学科」、物理・化学・生物・情報を突きつめる「システム理化学科」を擁する1学部2学科体制となった。同大は文部科学省が行う「地(知)の拠点大学による地方創生推進事業(COC+)」の北海道における拠点となっており、共通科目「地域連携科目」を開設。地元企業や自治体を訪問して地域の課題を理解する「地域社会概論」、学外の講師から地域の特性を学ぶ「胆振学入門」、地元企業から課題をもらい、その解決のための提案を行う「北海道産業論」など、室蘭や北海道をモデルケースに、地方創生に資する能力を身につけることができる。
5位は7ポイントで公立はこだて未来大学と北海道医療大学が並んだ。
公立はこだて未来大学は、2000年に開学した「システム情報科学部」のみの単科大学。「情報アーキテクチャ学科」には「情報システム」「高度ICT」「情報デザイン」の3コースを、「複雑系知能学科」には「複雑系」「知能システム」の2コースを設置し、来るべき情報技術の地平を見据え、これからの社会を支えて動かす人材を育成している。同大の特徴的な教育プログラムとして、3年次全員必修の「プロジェクト学習」がある。これは、異なる学科・コースの学生が混じり合い、チームとして共同で学ぶ取り組みだ。実社会に根ざした問題群を自ら見いだし、1年をかけて解決する方法を探っていく。このほか、地域社会や企業の研究開発部門と連携しながら取り組むプロジェクトが多いのも同大の特徴だ。
北海道医療大学は、6学部9学科を有する、北海道では最大規模の医療系総合大学だ。3500人以上が学ぶ環境で、学部・学科の枠を越えた多職種連携教育を行っている。早くから多職種への理解を深めることで、これからの医療に必要不可欠となる全人的なケアを学び、チーム医療をリードする人材を目指す。臨床教育も充実しており、キャンパス内には「北海道医療大学病院」「歯科クリニック」のほか、在宅医療の拠点となる「地域包括ケアセンター」、薬用植物園、先端研究推進センターなどの施設を整備し、医療の先端教育を実現。また、札幌市内の総合病院や福祉施設などを中心に、延べ1500以上の施設と連携して臨床実習を行うことで、実践教育の質のさらなる向上を図っている。
<表の見方>
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全国の約2000進学校を対象にアンケートを行い、624校から回答を得た。各項目ごとに5校を選んで順位をつけてもらい、1番目の大学を5ポイント、2番目を4ポイント……として集計した。
設置の※印は国立、◎印は私立、無印は公立を表す。