改革力が高い大学ランキング2022(北海道・東北編)
写真=北海道科学大学
多くの受験生が迷うのが志望校選び。そこで頼りになるのがエキスパートの意見だ。全国の進学校2000校に、進路指導教諭おすすめの大学についてアンケートを行った。各項目5校連記で大学を記入してもらい、最初の大学を5ポイント、次の大学を4ポイント…として集計しランキングを作成した。今回は「改革力が高い大学ランキング(北海道・東北編)」だ。
1位は東北大学で209ポイント。2022年に創立115周年を迎えた同大は、「東北大学コネクテッドユニバーシティ戦略」の実現に向け、さまざまな取り組みを行っている。これは、建学以来の理念である「研究第一」「門戸開放」及び「実学尊重」の精神を基盤とする「東北大学ビジョン2030」(2018年策定)をアップデートしたもので、ポストコロナ時代を見据えた全方位DXの推進により、東北大学をインクルーシブ(包括的)な大学とし、サイバー空間と従来のリアル空間を融合させて世界全体に広げていこうというものだ。また、2022年度から「未来を構想してその実現に挑む」をテーマとした新全学教育(1・2年次)カリキュラムをスタートさせた。ICTを活用した授業も積極的に導入し、国境を越えた質の高い教育を展開している。
2位は北海道大学で24ポイント。2026年に創基150年を迎える同大は、前身の札幌農学校以来、北海道の豊かな自然を背景に、農業・林業・水産業などに関するフィールドサイエンスや環境科学を強みとしてきた。1996年には国立大学として初めてキャンパスマスタープランを策定したことに始まり、2021年には「サステイナビリティ推進機構」を設置。「2024年に向けた北海道大学の国際戦略」を策定するなど、「世界の課題解決(SDGsの達成)に貢献する大学」を目指している。また、文理を問わず全学的にデータサイエンス教育を展開しているのも同大の特徴。文部科学省「数理及びデータサイエンスに係る教育強化事業」の全国6大学拠点校のひとつに選定され、実社会における複雑な課題の解決を可能とするデザイン力を育成する。
3位は北海道科学大学で10ポイント。同大は、北海道薬科大学との統合をはじめ、学校法人創立100周年ブランドビジョンに向けて2024年までに基盤能力と専門性を併せ持つ人材を育成し、地域とともに発展・成長する北海道No.1の実学系総合大学の実現を目指す高度な学びを実践。社会で求められる力である基盤能力や幅広い教養を身につけることに加え、さまざまな分野・場面で情報を読み取る力や論理的に説明する力を養う「データサイエンス教育」は全学部・学科で必修だ。コンピュータを利用したデータの収集・管理・可視化・分析などの基礎技術の修得や、連携協定先から提供されるリアルデータを用いた応用演習を通して、エビデンスに基づく意思決定を適切に行い、変化する地域社会の中核として活躍できる人材を育成する。
<表の見方>
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全国の約2000進学校を対象にアンケートを行い、624校から回答を得た。各項目ごとに5校を選んで順位をつけてもらい、1番目の大学を5ポイント、2番目を4ポイント……として集計した。
設置の※印は国立、◎印は私立、無印は公立を表す。