就職に力を入れている大学ランキング2021(女子大学編)
写真=共立女子大学
多くの受験生が迷うのが志望校選び。そこで頼りになるのがエキスパートの意見だ。全国の進学校2000校に、進路指導教諭おすすめの大学についてアンケートを行った。各項目5校連記で大学を記入してもらい、最初の大学を5ポイント、次の大学を4ポイント…として集計しランキングを作成した。今回は「就職に力を入れている大学(女子大学編)」だ。
1位は共立女子大学で20ポイント。大学別女性社長輩出数が女子大学で全国第2位(※)となった同大は、「女性の自立と自活」を建学の精神に、現在は「リーダーシップ」教育に力を入れている。同大が考えるリーダーシップとは「他者と協力し合いながら物事を進めていく力」。チームが目指す成果や環境にポジティブな影響を与えられる人材の育成を目指している。就職支援においては、就職活動を始める学生全員に面談を行い、就活に対する不安を取り除くほか、8人のキャリアカウンセラーが常駐していつでも相談に乗れる体制を整えている。さらに、学生の就活状況を把握するために電話かけを実施し、困っている学生にはオンラインでの相談も行って、学生が満足できる進路先を決定できるよう支援している。
※全国「女性社長」分析調査2021年 (株)帝国データバンク
2位は昭和女子大学で14ポイント。実就職率は92.9%と、全国の女子大学で11年連続No.1(※)という実績を誇る同大は、キャリアデザインを支援する3つの柱「1 キャリア教育」「2 キャリア支援プログラム」「3 社会人メンター制度」を設け、学生一人ひとりが目指すキャリアへ向けた支援を行っている。キャリア教育は1年次から始まり、4年間で生き方・働き方を設計する力を身につけていく。キャリア支援プログラムでは、年間150以上の就職活動支援講座の開催や個別面談、ライティングサポートなどを実施。社会人メンター制度では、同大の卒業生だけでなく、20代から70代まで幅広いキャリアを持つ社会人女性約300人がメンターとして登録しており、学生のさまざまな相談に応じている。
※卒業生数1,000人以上の大学中。2021年3月卒業生実績。
3位は日本女子大学で13ポイント。2021年に創立120周年を迎えた同大は、女性のための高等教育機関のパイオニアとして、女性人材の育成に取り組んできた。少人数教育を徹底し、学生一人ひとりの主体的な学修活動を教員がサポート。その集大成が、全学生が取り組む卒業論文(卒業研究・卒業制作)だ。一方で、キャリア支援課はオンラインも活用した就職支援を展開。就職ガイダンスや個人面談、業界研究・職種研究のほか、教員採用試験や公務員試験向けの対策など、学生に随時アンケートを行いながら、一人ひとりに応じた就職支援を行っている。卒業生によるバックアップ体制が整っていることも大きな特長で、多様な分野で活躍する卒業生による相談会は、就職活動中の学生たちから好評を得ている。
4位は女子栄養大学と実践女子大学が9ポイントで並んだ。
女子栄養大学は、2021年管理栄養士国家試験合格者数(新卒)で全国1位にランクイン。管理栄養士養成の伝統校として、質の高い管理栄養士を育て続けている。さらに、さまざまな分野の資格を取得できるよう、各学部・学科のカリキュラムや講座を整備。管理栄養士だけでなく、養護教諭採用試験合格者数も全国トップレベルであり、栄養士に加えて臨床検査技師が目指せる数少ない大学でもある。就職支援においては、学生一人ひとりの希望進路を確認した上で、個々に合わせたサポートを実施。就職ガイダンスや外部講師による就職対策講座、コミュニケーション力やプレゼン力を高める実践講座、学内企業セミナーなど、就職支援プログラムも充実しており、毎年高い就職率を実現させている。
<表の見方>
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全国の約2000進学校を対象にアンケートを行い、739校から回答を得た。各項目ごとに5校を選んで順位をつけてもらい、1番目の大学を5ポイント、2番目を4ポイント……として集計した。
※印は国立、◎印は私立、無印は公立を表す。