学習塾が勧める中高一貫校ランキング2020
面倒見が良い中高一貫校
写真=京華中学校・高等学校
首都圏では中学受験人気が継続している。しかし、今年はコロナ禍で学校の情報が思うように入手できない。そこで役立てたいのがエキスパートの意見だ。首都圏の学習塾にアンケートを実施し、268学習塾の塾長、教室長から回答を得た。項目別に学校を5校連記で記入してもらい、最初の一貫校を5ポイント、次を4ポイント…として集計した。今回は「面倒見が良い中高一貫校」だ。
「面倒見が良い」は京華が11年連続でトップになり、2位以下に大差をつけた。2位は駒込、3位は帝京大、4位は八雲学園だ。
京華は120年以上の伝統ある男子校で、面倒見の良さには定評がある。学習塾の評価を見ても「生徒の個性を尊重し、一人ひとりに寄り添ってサポートしている」「生徒一人ひとりに合わせた進路指導や学力を伸ばすフォロー態勢がある」「放課後や夏休みなど、授業以外での対応が優れている」などの声が上がった。
町田英幸校長が、こう話す。「面談を頻繁にしており、生徒とだけでなく、保護者を交えての三者面談など、保護者にはできるだけ学校に来てもらっています。こういった信頼関係があり、今年はコロナ禍で面談もままなりませんでしたが、5月末に登校日を設けると生徒全員が登校し、6月末に分散登校を始めました。『学校に行くようになって顔つきが変わった』『元気になった』との声が、保護者から寄せられました。早く今までと同じような日常生活に戻してあげたいと思っています」
2位の駒込は国際先進コースを募集。高校で、国際系学部や海外大学を目指す国際教養コースとSTEM(Science Technology Engineering Mathematics)教育を取り入れた探究型の理系先進コース、難関大進学を目指す特S・Sコースに分かれる。生徒の希望に沿った幅広い進路実現をサポートする体制が整っているのに加え、グローバル教育やICT教育、人間教育にも力を入れていることが評価されている。
3位の帝京大は帝京大の系列校だが、ほとんどの生徒が他大学を目指す進学付属校だ。少人数クラスで、ていねいなきめ細かい対応を行っている。英語と数学の習熟度別授業では、一人ひとりの理解度に合った指導を行い、さらに類別クラス制で得意・不得意科目のフォローを行って学力を伸ばしている。その結果、難関大合格実績を伸ばしている。
<表の見方>
-
首都圏の学習塾にアンケートを実施し、268学習塾の塾長、教室長から回答を得た。項目別に学校を5校連記で記入してもらい、最初の一貫校を5ポイント、次を4ポイント…として集計した。
※印は国立、無印は公立、◎印は私立を表す