改革力が高い大学ランキング2019(東京編)
写真=明治大学
多くの受験生が迷うのが志望校選び。そこで頼りになるのがエキスパートの意見だ。全国の進学校2000校に、進路指導教諭おすすめの大学についてアンケートを行った。各項目5校連記で大学を記入してもらい、最初の大学を5ポイント、次の大学を4ポイント…として集計しランキングを作成した。今回は改革力が高い大学ランキング(東京編)だ。
受験生に向けた取り組みが注目される東洋大や早稲田大
213ポイントで首位となった東洋大は、全国ランキングでも2位と高い評価を得ている。新しい社会ニーズに対応した学部学科の再編やキャンパスの整備など、大規模な改革が現在進行形で進められている。また、日本初となる「Web体験授業型入試」やWeb上で受験相談ができる「TOYO Webサポート」の開始など、受験生に向けた先進的な取り組みも、注目を集めている。
2位は163ポイントの早稲田大だ。2032年の創立150周年に向けた4つのビジョン(「世界に貢献する高い志を持った学生」、「世界の平和と人類の幸福の実現に貢献する研究」、「グローバルリーダーとして社会を支える卒業生」、「世界に信頼され常に改革の精神を持って進化し続ける大学」)の実現に向け、「入試制度の抜本的改革」をはじめとする13の戦略を設置し、意欲的に取り組んでいる。
継続的な大学改革が高い評価を集める明治大
3位は137ポイントの東京大、4位は79ポイントの明治大だ。
明治大は、教育および施設のハード・ソフト両面で積極的な改革を継続的に実施。1998年の駿河台キャンパスの象徴であるリバティタワー完成以降、時代に即した教育・研究を行う新学部新学科の設置や、キャンパスの整備などを順次進めてきた。
2013年には、国際化・先端研究・社会連携の拠点として中野キャンパスが誕生。同年に数理科学とコンピュータをカリキュラムの中心に据えた総合数理学部も新設された。
19年には、和泉キャンパスに明治大学グローバルビレッジがオープン。外国人留学生と日本人学生が学習スペースや交流スペースを共にしながらすごすことで、国際コミュニティを形成する「学びの場」となっている。
歴史ある私立大の数々が意欲的な改革に取り組む
以降のランキングは、5位は52ポイントの法政大、6位は49ポイントの青山学院大、7位は42ポイントの東京工業大と立教大、9位は36ポイントの桜美林大、10位は27ポイントの慶應義塾大となった。
トップ10のうち、3位の東京大と7位の東京工業大をのぞくと、すべて私立大学が占めている。また、早稲田大や慶應義塾大をはじめとする歴史ある大学が積極的に改革に取り組む姿がうかがえるランキングとなった。
<表の見方>
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全国の進学校約2000校の進路指導教諭にアンケートを実施し、857校からの回答を基にランキングを作成。5校連記で記入をしてもらい、1番目の記入校を5ポイント、2番目を4ポイント、3番目を3ポイント…として集計した。2019年7月調査。
大学名の◎は私立、※は国立、無印は公立を表す。