最後の大学入試センター試験の中間集計発表
英語、数学で平均点がダウン、二次出願は慎重に?

入試 小松 栄美
最後の大学入試センター試験の中間集計発表 英語、数学で平均点がダウン、二次出願は慎重に?

大学入試センターから、2020年センター試験の平均点(中間集計)が発表された。

主要18科目(国語、英語、数学Ⅰ・数学A、数学Ⅱ・数学B、世界史B、日本史B、地理B、現代社会、倫理、政治・経済、「倫理、政治・経済」、理科①(基礎理科)4科目、理科②(専門理科)の物理、化学、生物)を、昨年同時期の平均点と比較すると、半数の科目が昨年よりアップした。

教科・科目別の平均点を見ていこう。

例年受験者が最も多い英語は、59.45点(100点満点に換算)。昨年まで3年連続でほぼ同じ点が続いていたのが、3.32点ダウンした。英語リスニングも29.32点(50点満点)、2.60点ダウンした

次に受験者の多い国語は、58.28点(100点満点に換算)で0.61点ダウンと昨年並み。

数学は、数学Ⅰ・数学Aが53.25点、昨年より8.30点ダウン。18科目中最も大きく下がっただけでなく、15年に現行の学習指導要領へ移行してから最低レベルだ。新入試の影響から、記述を選択する問題など、これまでにない出題形式が見られ、戸惑った生徒が多かったと見られる。一方、数学Ⅱ・数学Bは51.58点、4.74点ダウン。この科目も15年以降、平均点が6割を超えることは一度もなかった。


地理歴史は、世界史Bが65.10点で2.38点ダウン、日本史Bは67.22点で1.76点アップ、地理Bは67.94点で3.88点アップ。このうち世界史Bは、出題ミスにより受験者全員に得点2点が与えられた。

公民は、現代社会が59.06点で昨年並み、倫理が65.23点で3.87点アップ、「倫理、政治・経済」が66.39点で1.87点アップ、政治・経済は56.26点で1.41点ダウンした。

理科は基礎理科の理科①(50点満点)の物理基礎と生物基礎が昨年よりアップし、それぞれ34.32点(2.08点アップ)、32.65点(0.05点アップ)。化学基礎は28.99点で3.76点ダウン、地学基礎が28.06点で3.22点ダウン。専門理科の理科②は、物理が61.64点で4.08点アップ、化学は56.23点で0.36点アップ。生物は58.69点で5.54点ダウン。


平均点の最終発表は、2月6日に行われる。

科目によって、平均点のアップダウンにばらつきがあるが、主要科目である英語、国語、数学がいずれもダウンしたことにより、国公立大の2次出願は、今年も安全志向になりそうだ。

大学通信では、大学発表の志願者速報データをまとめて掲載しています。「2020年 入学志願者速報」