文部科学省の支援を受けて情報系学部が続々開設
国立・佐賀大はコスメティックサイエンス学環を新設

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文部科学省の支援を受けて情報系学部が続々開設 国立・佐賀大はコスメティックサイエンス学環を新設

26年度の新設大学は、コー・イノベーション大(岐阜)、大阪医療大(大阪)、西日本看護医療大(福岡)、福岡国際音楽大(福岡)、武雄アジア大(佐賀)の私立大5校。このほか通信制大学1校が設置される。

学部増設・改組では、情報分野の新設が目立つ。共愛学園前橋国際大・デジタル共創、昭和女子大・総合情報、大正大・情報科、東京理科大・創域情報、文京学院大・ヒューマン・データサイエンス、関東学院大・情報、金城学院大・デザイン工、京都橘大・デジタルメディア、桃山学院大・工、関西国際大・情報、四国大・デジタル創生などがそうだ。いずれも文部科学省が「デジタル」「グリーン」等成長分野の人材育成を進めるために23年から公募している「大学・高専機能強化支援事業」によるもので、グリーン分野では立教大・環境などが設置される。この事業に選定されると、学部再編の準備から開設に要する経費の支援が受けられ、原則として新たな学部設置や定員増ができない東京23区内にある大学も特例で学部新設が認められる。また、理系学部ではなくても、デジタル、グリーンとの文理融合教育で選定されたケースもあり、26年度の新設では、情報系以外の学部も多数この事業の支援を受けている。文部科学省では、事業の基金を増額し、大都市圏にある文系中心の大規模私立大での理系転換や文理融合教育の強化を進める方針を明らかにしており、情報分野の学部・学科は今後も増加が見込まれる。

新設学部のキーワードには、「情報」のほか「共創」「医療」「健康」「福祉」などがあげられる。

「共創」は公立の長野大・共創情報科、帝京平成大・共創、成蹊大・国際共創などの新学部の名称に見られる。学際的なアプローチで学ぶ学部が多く、成蹊大・国際共創は、文系と理系の枠を越えた複眼的思考により複雑な社会課題を他者と協働して解決できる人材の育成を目指す。

「医療」の分野は、八戸学院大・看護、医療創生大・総合医療、城西国際大・健康科、日本医科大・医療健康科、佛教大・看護、近畿大・看護など。近畿大は医学部と大学病院の移転先となる新キャンパスに開設され、人気を集めそうだ。「健康」や「福祉」の分野は、日本医療大・ヒューマンデザイン、亜細亜大・健康スポーツ科、大妻女子大・人間共生などがある。

一方、国立大も改組により山形大・教育、山口大・情報が設置される。山口大は、いわゆる「ゼロ免」のコースを廃止し教員養成に特化する。佐賀大ではコスメティックサイエンス学環を開設。佐賀県が産官学連携で推進する“コスメティック構想”の一環として、複数学部の専門領域にまたがる幅広い分野を学ぶ。京都大・工は20人の定員増を行う。