2025年私立大学志願者数ランキング【3月18日現在】

入試
2025年私立大学志願者数ランキング【3月18日現在】

2025年度入試において、一般選抜の志願者数に大きな変動がみられた。11年連続で首位を堅持してきた近畿大を、千葉工業大が追い抜き、全国1位の座を獲得したのだ。千葉工業大は、1学科分の検定料で複数学科の併願を可能にするのをはじめ、コロナ禍における共通テスト利用入試の検定料を無料にするなど、次々と受験生の経済的負担軽減策をうちだしてきた。受験生に寄り添った入試改革を継続してきたことが、今回の結果に結びついたようだ。

今回は1位の座を譲ることになった近畿大だが、一般選抜の志願者数(速報値)15万7563人は、同大の過去最多志願者数となり、人気は依然として高いことが伺える。

ランキング上位の大学を見ると、3位明治大から12位立教大までは、昨年と順位が変わらず、安定した人気を誇っている。上位大学の中でも、特に注目されるのが4位東洋大と14位関西学院大だ。志願者数は一般的に隔年で増減する傾向にあるが、東洋大は1万867人増となり2年連続で1万人以上の増加となった。また14位関西学院大も3612人増で、5年連続で志願者が増加している。これらの大学では、国公立大との併願を容易にする共通テスト利用入試の拡充や新学部設置、利便性の高いキャンパスへの移転、一般選抜の入学者枠拡大など、「受験しやすい環境」の整備が進められており、それが志願者数増加の要因と考えられる。

全体的に見て、25年度入試においても、関東圏、関西圏の難関大学に志願者が集中する傾向に変化はなかった。早慶上理(早稲田大、慶應義塾大、上智大、東京理科大)全体での志願者数は昨年比6.4%増、関関同立(関西大、関西学院大、同志社大、立命館大)は5.0%増、MARCH(明治大、青山学院大、立教大、中央大、法政大)は7.0%増と、全てのグループで昨年より増加しており、その人気は一層高まっている。

この様な状況下で、千葉工業大の一般選抜志願者数全国1位に代表されるように、継続的に続けてきた入試改革などが成果として表れている大学もある。少子化が進む中、多くの大学にとって「受験生に寄り添った、受験しやすい環境」の整備が、今後ますます重要になってくるのではないだろうか。

私立大学志願者数ランキング2025

大学通信調べ。
3/18までの判明分。主要な私立大学約100校を調査。一般選抜のみのデータで、2部・夜間主コース等を含む。
*は志願者数確定


2025年私立大学志願者数ランキング【3月18日現在】