1月18日・19日に大学入学共通テスト実施
25年は難関大志向、私立大志望者も活用か

入試 小松 栄美
1月18日・19日に大学入学共通テスト実施 25年は難関大志向、私立大志望者も活用か

今週末の18日、19日に大学入学共通テストが実施される。

25年度は「新課程入試」の初年度だ。入試制度の変更があると、前年に強い現役志向がおこるため既卒生が大幅に減少し、現役生は年内入試なども活用した安全策をとるパターンとなりやすい。国公立大への出願はやや消極的になり、私立大の併願校を増やしがちだ。過去の例では、第1回大学入学共通テストが行われた21年は、20年の大学入試センター試験に比べて既卒生の志願者数が約2割減り、国公立大志願者数は約3%減少した。また、前回の学習指導要領変更による最初の入試となった15年も既卒生のセンター試験志願者は12%減と大きく減少し、国公立大志願者も2%減少した。

25年は、既卒生の減少はパターン通りだが、大手予備校が実施した模試の志望動向によると、国公立大の志願者については難関大を中心に増加の傾向がみられるという。

東京大、北海道大、東北大などの旧帝大や、東京科学大、一橋大などの志望者数が昨年を上回っているといい、安全志向は昨年の方が強かったといえる。また、私立大では、共通テストを利用する方式の人気が高く、早慶、上理、GMARCH、関関同立とグループ化される難関私立大で増加しそうだ。25年は国公立大との併願者だけでなく、私立大専願者の中にも共通テスト受験を視野に入れて一般選抜の受験準備を進める生徒は多いようだ。ただし、出願がまだ始まっていない大学もあり、共通テストの結果次第で変動することも十分考えられる。

昨年末からインフルエンザが全国で猛威を振るい、新型コロナウイルスも流行している。病気や負傷、事故、その他のやむを得ない理由などがある場合は、1月25日、26日に実施される追試験の受験が可能だ。試験場は東京(東京農工大、東京外国語大)と大阪(大阪教育大、大阪大)に設けられる。追試験の受験を希望する場合は、受験票に記載された問い合わせ大学に電話連絡または直接出向いて申請する。申請は19日まで、試験当日も受け付けている。

もし、試験当日に受験票・写真票を忘れたり紛失した場合は、試験場本部に申し出る。入室終了時刻に間に合わない場合は、試験室で監督者に申し出ることも認められている。

当日に何が起きても落ち着いて行動できるように、「受験案内」「受験上の注意」は目を通しておく。忘れ物がないように、持ち物を確認してから試験場にむかうことが大切だ。