現役生の出願が増えた大学入学共通テスト
新課程への移行に伴う変更点にも注意を

入試 小松 栄美
現役生の出願が増えた大学入学共通テスト 新課程への移行に伴う変更点にも注意を

大学入学共通テストが10日後に迫った。

25年度の志願者数は、前年より0.7%増加し、高校卒業見込み者(現役生)に限ると増加率は1.5%、現役志願率(高等学校卒業見込み者のうち共通テストに出願した者の割合)は45.5%と過去最高を更新。一方で高等学校卒業者(既卒者)の占める割合は13.1%と昨年より0.8ポイントダウンし、減少が著しい。

今年の特徴は、新しい高校学習指導要領に対応した試験になることだ。出題教科では「情報」が追加されるほか、国語と数学②の試験時間が10分延長される。さらに、国語は近代以降の文章が大問2問から3問に増え、新たに実用的な文章が出題されるとみられ、配点も古文・漢文の比率が下がり、近代以降の文章の比率が上がる。数学②は「数学Ⅱ、数学B、数学C」の組み合わせのみとなり、数学Bと数学Cは4つの出題項目から3つを選択して解答する。

共通テストの出願時には、受験する教科を申告し、地理歴史・公民と理科については、受験する科目数を登録した。解答する科目は試験当日に選択し、試験場で配られる解答用紙の解答科目欄にマークする。受験科目数の変更はできない。2科目を解答する場合、第1解答科目と第2解答科目は別の解答用紙になっており、どの科目を解答するかをそれぞれの用紙にマークする。新課程の「地理総合/歴史総合/公共」の選択者は、第1面で科目、第2面では出題範囲をマークすることになっている。2科目受験では選択できない組み合わせもあり、マークを間違えると「科目不明」で0点とされるため、注意が必要だ。なお、2科目受験した際、私立大では高得点の方の科目を判定に利用する大学も多いが、国公立大では第1解答科目の成績を利用することが多い。高得点を期待できる科目が第1解答科目となるように、解答順もあらかじめ決めておくとよい。

25年度は旧課程履修者にも配慮し、地理歴史・公民と数学では新旧両課程の科目が用意され、選択肢が多く、より複雑化している。大学入試センターでは、ホームページ上で正しいマーク例を示し、マークミスがないよう、注意を呼びかけている。

大学入試センターがホームページ上で公開している動画「試験当日の注意点」や冊子の「受験上の注意」などにも目を通しておくとよいだろう。