東京大学が第2次学力試験前期日程合格者を発表–志願者数は126人増の9,432人
3月10日12時に東京大学第2次学力試験前期日程合格者が発表された。志願者数は9,432人(昨年比+126人)。
文科Ⅰ類、Ⅱ類以外は予告倍率を超えたため、第1次選抜を実施。その結果、第1次選抜に合格した受験予定者総数は8,528人となった。この受験予定者を対象に、2月25日、26日の2日間(理科Ⅲ類については27日に面接試験)前期日程試験を実施した。
全科類を合計した第2次学力試験の合格者数は2993人。志願倍率は3.19倍(昨年比+0.05%)となった。
前期と学校推薦を合算した志願者の出身校所在地別比率では、東京が34.8%(昨年比+0.8%)、関東(東京を除く)が26.5%(昨年比+0.5%)で微増。東京・関東以外が37.2%で1.6%の減少となった。前期日程では、東京が35.0%(昨年比+0.8%)、関東が26.7%(前年比+0.6%)、東京・関東以外が36.8%(昨年比-1.6%)となった。学校推薦に関しては、東京が29.3%(前年比+1.6%)、関東が19.5%(前年比-0.7%)、東京・関東以外が37.2%(前年比-1.6%)となった。
前期と学校推薦を合算した合格者の出身校所在地別比率では、東京が34.2%(昨年比+0.7%)、関東が24.7%(昨年比+1.0%)で微増。東京・関東以外が40.8%で1.6%の減少となった。前期日程では、東京が34.1%(昨年比+0.5%)、関東が24.9%(昨年比+1.0%)、東京・関東以外が40.7%(昨年比-1.3%)となった。学校推薦に関しては、東京が37.4%(昨年比+6.7%)、関東が17.6%(昨年比+1.7%)、東京・関東以外が45.1%(昨年比-8.3%)で地元の合格率増加が目立った。
男女の割合については、一般選抜の女子合格者は582人。全体の19.4%と昨年より2.4%減となった。一方、学校推薦の女子合格者は39.8%から46.2%に上昇。外国学校卒業学生特別選考は第1種が37.9%から44.8%に上昇。第2種は63.2%から52.9%に減少したが、学校推薦や特別選考では女子比率の高さが顕著となった。
一般選抜合格者の女子比率が2.4%下がったことについて藤垣 裕子理事・副学長(入試担当)は、「減少していることは残念な結果である。合格者の女子割合は単調減少でも、単調増加でもなく、振動している。推移を見守るとともに、引き続き女子学生を増やす取り組みを実施していきたい。」と答えた。続けて、「学生の多様性の確保には、女子学生や地方出身者の増加も重要だが、それ以外の属性も重要。例えば外国からの学生を含めた入試全体の多様性を高めていくことをやっていきたい。女子学生に限定した選抜に限らず、一般入試を含めた今後の入試の多様化は入試企画室で議論中。学内で同意が得られた段階で公表したい。」と述べた。
また、来年度は新課程下での入試となる。新科目「情報Ⅰ」は共通テストで100点の配点が決定している。大学入学共通テストにおける情報Ⅰの導入について、森山 工 執行役・副学長(入試企画担当)は、「新学習指導要領では、情報Ⅰが必修とされている。また、かねてから入学後に学問を学ぶ基礎として文科生、理科生を問わず全学生に情報を必修科目としている。このようなことから、高等学校段階の学習として、情報に関する知識や技能の習得に努めて欲しいと本学としては考えている。」と語った。
続けて、「令和7年度からの入学希望者においては、『2024大学案内(東京大学で学びたい人へ)』の『高等学校段階の学習で身につけて欲しいこと』というページに、学習において留意して欲しいことを記載しており、一読をして欲しい。」と述べた。
なお、大学通信では、YouTubeの「大学通信チャンネル」内で、東京大学・京都大学高校別合格者数速報のライブ配信を行う。URLは以下の通り。
https://www.youtube.com/live/Md7wqf3rQhg?si=Pt-zhEWgDM1yHQ–