大学入学共通テストまであと10日
体調管理に万全を期して本番へ

入試 小松 栄美
大学入学共通テストまであと10日 体調管理に万全を期して本番へ

2回目となる大学入学共通テストが10日後に実施される。昨年と同様に新型コロナウイルス感染症が終息せず、感染力が強いと言われている「オミクロン株」の流行拡大が懸念される中で、本番を迎える。

昨年末には、文部科学省がオミクロン株感染者の濃厚接触者は受験を認めないと決めたその3日後に方針を転換し、PCR検査で陰性、試験当日も無症状、公共交通機関を利用しないで試験場に行くことなどを条件に別室で受験できることになった。今後、大きな変更はないと思われるが、万が一に備えて報道を注視しておくとよいだろう。

会場となる各大学では、文部科学省による新型コロナウイルス感染症対策をもとに大学入試センターが定めたガイドラインに則って試験が行われる。例えば、試験室の座席間の距離は1メートル程度を確保、当日は受験生にマスク着用を義務付け、未所持者にはマスクを提供、試験室の入退室を行うごとに速乾性アルコール製剤による手指消毒を義務付けるといったようなことだ。別室の設定については、基礎疾患のある者や合理的配慮を要する障害等のある受験生、事情によりマスクの着用ができない者と、発熱・咳等の症状がある者とは別に確保する。

追試験は2週間後の1月29日・30日に全都道府県で実施。発熱や咳などの症状がある受験者には、共通テスト当日も追試験の申請を受け付ける。2年前の大学入試センター試験では、全国に2カ所しか会場がなかったのが、コロナ禍の特例で地元受験が可能になった。

私立大志望者にとっても受験機会の広がる共通テストは一般入試の正念場だ。早稲田大・政治経済、国際教養、スポーツ科は一般入試で共通テストの受験を必須としており、このほか上智大や明治大、青山学院大、法政大などの難関大を中心に、共通テスト併用型や多科目利用型の入試を実施する大学は多い。専修大は前期4科目・5科目型を新たに実施する。また、共通テストの成績のみで合否が決まる方式は、受験料を抑えながら感染リスクが低い入試方式として人気を集めそうだ。

本番で実力を十分発揮できるように、体調管理に気をつけることが大切だ。共通テスト当日の体調不良や、追試験の申請方法など、不安がある場合は、大学入試センターのホームページに掲載されているQ&Aや受験上の注意(最新版は21年12月28日付※)、受験案内等に目を通しておくとよいだろう。
※22年1月6日現在