2022年入試で人気が上がりそうな大学はここ!!
写真=神奈川大学横浜キャンパス
2021年の私立大一般選抜の志願者数は前年を14%下回り、戦後最大の減少幅となった。22年入試も、18歳人口の減少やコロナ禍の影響など、志願者が増える要因は少ない。それでも、国公立大を含め志願者減が見込まれる中、人気が上がりそうな大学がある。
22年入試で最も注目されているのは、大阪府立大と大阪市立大の統合により誕生する大阪公立大。12学域・学部からなり1学年約2800人の定員は、神戸大に匹敵する規模となる。国公立大では、奈良女子大が女子大として初めての工学部を設置。少数派である女性エンジニアを養成する工学部の設置は、社会の多様性を担保するための重要な改革と言える。
私立大では、武蔵大が国際教養学部を開設。コロナ禍で留学に出にくいことから国際系の人気は高くないが、同学部の経済経営学専攻は、日本にいながらロンドン大の経済学部との二つの学位が取得できることから注目されている。コロナ禍でクローズアップされた情報技術が追い風となり、人気が加速した情報系の新設も進む。名城大は、理学部情報工学科を情報工学部に改組。近畿大は情報学部を設置し、AI活用やデータ分析、サイバーセキュリティ対策などを担う情報技術者の養成を目指す。
キャンパス移転により人気が上がりそうなのは、現在の湘南ひらつかキャンパス(神奈川県平塚市)から23年4月に横浜キャンパス(同横浜市)に移転する神奈川大の理学部。理学部が横浜キャンパスに移転することで、工学部を含めた同大の理工系学部が横浜キャンパスに集結することになる。化学生命や情報を研究領域とする新学部の構想もあり、今後の動向が注目される。
中央大の法学部は、4年間多摩キャンパス(東京都八王子市)から、22年の入学者は、1年次が多摩キャンパスで、2年次以降は東京都文京区に開設する茗荷谷キャンパスで学ぶ。立命館大の情報理工学部は、1~3年次がびわこくさつキャンパス(滋賀県大津市)で4年次が大阪いばらきキャンパス(大阪府茨木市)だが、22年からは、3年次も大阪いばらきキャンパスで学べるようになる。東京理科大の薬学部や関東学院大の法学部、経営学部、人間共生学部(コミュニケーション学科)なども、キャンパス移転により人気が上がりそうだ。
大学全体として志願者は増えなくても、個別に見ると難化しそうな大学がある。志望校の情報には十分注意をしたい。