中央大学が舞鶴引揚記念館から資料提供を受け、10月10日まで「特別展示会 ―ユネスコ世界記憶遺産 登録資料」を開催
写真=白樺日誌(ユネスコ世界記憶遺産登録資料)
中央大学政策文化総合研究所「東アジア歴史資料の共有研究」プロジェクト・チーム(主査:佐藤元英研究員/文学部教授)は10月3日(木)~10日(木)まで、「特別展示会―ユネスコ世界記憶遺産 登録資料―」を開催する。展示品は舞鶴引揚記念館(京都府舞鶴市)から提供を受けたもので、ユネスコ世界記憶遺産の登録につながった歴史的に価値のある資料を見ることができる。会場は同大多摩キャンパス中央図書館。参加費無料、申込・受付不要で誰でも観覧可能。
第2次世界大戦終結後、多くの国や地域に取り残された日本人を帰国させる引き揚げが開始。呉など全国に引揚港が設置され、舞鶴もそのひとつとして13年間にわたり約66万人の引揚者を迎えた。
引き揚げ体験者や市民の要望により設立された舞鶴引揚記念館では、1988年の開館以来、シベリア抑留と海外(外地)からの引き揚げの史実継承と平和の尊さを発信し続けている。所蔵する資料は約1万6000点を数え、2015年10月10日にはそのうち570点がユネスコ世界記憶遺産に登録された。歴史だけでなく、人間愛、家族愛、平和への願いなど人類に共通する普遍的な主題を伝える記録資料として、世界的な重要性・希少性を有していると言える。
このたびの特別展では同館協力のもと、抑留中の様子を描いたスケッチブックやシベリアから日本に送られた葉書など、ユネスコ世界記憶遺産登録につながった資料を展示。歴史的に価値のある資料を間近で見られる機会となっている。
■「特別展示会―ユネスコ世界記憶遺産 登録資料―」概要
【期 間】2019年10月3日(木)~10日(木)10:00~17:00(※10月6日(日)を除く)
【場 所】中央大学多摩キャンパス 中央図書館1階ホール
【目 的】第2次世界大戦後のシベリア抑留と引き揚げの史実を未来へ継承するため、大戦後の先人の苦労の足跡をたどる。また、来年の東京五輪に向け、かつての抑留地のひとつであるウズベキスタンと舞鶴の間で、選手団受入れのホストタウンとして交流が育まれている様子も紹介する。
【展示内容】舞鶴引揚記念館所蔵品
・白樺日誌
・抑留中の様子を描いたスケッチブック
・絵画(回想記録画)
・シベリアから日本に送られた葉書
・防寒帽子、防寒コート等の衣類
・ウズベキスタン抑留の紹介パネル 等
【主 催】舞鶴引揚記念館、政策文化総合研究所「東アジア歴史資料の共有研究」プロジェクト・チーム
【共 催】中央史学会
【備 考】解説員は配置しておりません。
【参加費】無料、申込・受付不要でどなたでもご覧いただけます。
参考:「特別展示会―ユネスコ世界記憶遺産登録資料―」開催のお知らせ(政策文化総合研究所)
https://www.chuo-u.ac.jp/research/institutes/policystudies/event/2019/10/45742/