7~8月はオープンキャンパスで大学を知ろう
時と場所を選ばないオンライン併用も

イベント 小松 栄美
7~8月はオープンキャンパスで大学を知ろう 時と場所を選ばないオンライン併用も

新型コロナウイルス感染症の拡大は、大学生活に大きな影響を及ぼした。国内での感染流行が始まった20年度は、感染拡大防止の観点からほとんどの大学で授業が対面からオンライン(遠隔)へと切り替わった。受験生が大学生活を疑似体験する場となるオープンキャンパスも、高校生や保護者が多数集まる大規模実施から、インターネットを利用したライブ配信や動画視聴へと様変わりした。

来場型のオープンキャンパスは、大学の雰囲気を肌で感じる貴重な機会だ。模擬講義では大学での学び方に触れ、専門分野への興味を深めることができる。入試から入学後の学生生活に至るまで、その大学を志望するにあたって不安があれば、相談コーナーで解消することもできる。複数の大学のオープンキャンパスに参加して大学の違いを知ることで、納得できる志望校選びが可能だ。

オンラインによるオープンキャンパスは、移動による感染リスクや交通費の負担がなく、場所や時間を選ばず参加できるメリットがあるが、来場型のイベントを体験して得られる生きた感触にはかなわない。

コロナ下でのイベントのノウハウが蓄積されていくにつれ、感染防止対策を徹底した上で、来場型オープンキャンパスに戻したり、来場型とオンライン型の2つのスタイルを併用する大学が増えてきた。ビデオ会議システムを利用した個別相談も定番となっている。大学の動画サイトでは通年視聴ができるため、出願直前に併願校を選ぶ際にも活用できる。

文部科学省のまとめによると、今年度の前期授業について、99.3%の大学が「半分以上が対面授業の予定」と回答したことが分かった。オープンキャンパスでも、今年度は来場型の開催回数を増やす大学が多い。ただし、事前予約制とする大学が大多数だ。密を避けるために人数制限を設け、定員になり次第受け付けを締め切る大学もあるので、開催日程や申し込み方法は早めに調べておきたい。ピークは夏休み期間中の7~8月で、とくに国立大は夏休みのみ開催するところがほとんどだ。学生の案内でキャンパスを見て回るツアーや模擬講義などのプログラムも、以前より人数を減らすことで実施している。参加人数を制限することで、混雑を解消し、ゆったりとした雰囲気でキャンパスを楽しむことができる。

これからの受験準備のモチベーションアップに活用する上でも、パンフレットだけでは分からない、大学のリアルな姿を体感しよう。