ハンセン病資料 英訳で世界へ。大手前大学の学生たちが長島愛生園や邑久光明園を訪問
大手前大学はハンセン病資料の英訳活動を今年も行う。これまでに、国立ハンセン病療養所「長島愛生園」(岡山県瀬戸内市)の施設内で、同園が所有する資料等の英訳や園外でのフィールドワークにも取り組んできたが、今年は初めて同じ地区にある「邑久光明園」も訪れ、同地区の地域性を角度を変えて学ぶ。
英訳活動は集中講義の一環として行っており、5年連続の開催。大手前大学では、2015年9月にハンセン病患者の文献を研究する田中キャサリン先生と学生9名が長島愛生園を訪問し、同園のパンフレット英訳活動を始めており、2016年1月にパンフ英訳が完成している。
2016年3月、多くの資料を海外に発信していく必要があるとして、同園と大手前大学は相互協定を結んでおり、学生たちが毎年訪れ、証言ビデオや元自治会長の書籍翻訳、同園が所在する邑久町の町史で長島に隣接する裳掛地区の記述に関する部分の英訳に取り組むなど、活動を深めている。
今年は、学生たちが8月5日に大学構内で関連講義を受けたうえ、6日から9日まで教員とともに現地に滞在。長島愛生園の資料館見学、入所者への聞き取りや交流会を実施し、8日には初めて邑久光明園を訪れる。
- 【期 間】
2019年8月5日(月)~9日(金)
※5日はさくら夙川キャンパスでの集中講義
【活動場所】
長島愛生園
邑久光明園
裳掛コミュニティセンターなど
【活動内容】
長島愛生園内資料館「歴史館」見学
国立療養所「邑久光明園」見学
裳掛地区でのフィールドワーク
長島愛生園入所者への聞き取り
交流会
【参加者】
学生11名
総合文化学部 田中キャサリン准教授
現代社会学部 ダニエル・タン講師