学習院大学文学部の岩崎淳教授が『いまを生きる論語』を発刊 ─ 大人になるために読んでおきたい古典の教え

教育 大学プレスセンター
学習院大学文学部の岩崎淳教授が『いまを生きる論語』を発刊 ─ 大人になるために読んでおきたい古典の教え

学習院大学(東京都豊島区)文学部教育学科の岩崎淳教授(※「崎」は正しくは「たつさき」)が著した『いまを生きる論語 大人になるために読んでおきたい古典の教え』がこのたび、さくら社(東京都千代田区)から刊行された。
これは、現代の日本人にも指針となるような言葉を『論語』から選び出し、解説を加えたもの。青少年だけではなく、幅広い世代が楽しめる内容になっている。本体1,600円(税別)。

岩崎教授は、大学教員になる以前は中学校の国語科の教員をしていた。そのため、同書の執筆にあたっては「若い人にわかりやすい本にする」ことを基本方針としており、学校の話題が多く、難しい表現は避けられている。

「大人になるために」として中学生に語りかけるようなイメージで書かれているが、『論語』の教えは青年期にも壮年期、老年期にも有用であり、年齢を重ね、経験を積むほど内容についての理解は深まっていく。大人から子どもまで、幅広い世代にとっての指針となる一冊になっている。概要は下記の通り。

◆『いまを生きる論語 大人になるために読んでおきたい古典の教え』
【著 者】岩崎 淳
【発 行】さくら社
【判型・頁】A5判 160ページ
【価 格】1,600円+税
【ISBN】978-4-908983-30-6
【発売日】2019年6月21日
【目 次】
○学而 第一
 学べば則ち固ならず。(8)
○里仁 第四
 君子は義に喩り、小人は利に喩る。(16)
○泰伯 第八
 士は以て弘毅ならざる可からず。任重くして道遠し。(7)
 ほか、全73項目

*全国の書店やネット書店等で購入可。
https://www.amazon.co.jp/dp/4908983305/

■出版社の紹介文

渋沢栄一はその名著『論語と算盤』の冒頭で、「今の道徳によって最も重なるものとも言うべきものは」として論語をあげています。論語は武士の学問のイメージが強く、「朝に道を聞かば、夕に死すとも可なり」など有名な章句もあり、理想主義的な色合いの濃い本と思われがちですが、原典を読むと現実的でまず行動することが善しとされ、また孔子自身も多くの弟子に慕われる暖かい人柄であったことがわかります。

胸に理想を抱きつつ、日々の活動に従事する。他者とのコミュニケーションも良好。経済人のありうべき姿と重なり、渋沢翁が論語を好んだのもうなずけます。

その論語を、日本の古典にあかるい岩崎先生ならではの筆で現代に生きる書として解説しているのが本書です。学校や会社に場面を置いて書かれているので、言葉の持つ力や意味がリアルに伝わります。大人から子どもまで、誰でも楽しめる一冊になりました。

流麗な日本語も目に優しく、論語の硬質な漢文体と絶妙のバランス。このコントラストもお楽しみください。

いまを生きる論語

■著者プロフィール

岩崎 淳(いわさき じゅん、※「崎」は「たつさき」)

東京都生まれ。早稲田大学大学院修了。学習院中等科教諭を経て学習院大学文学部教育学科教授。小学校・中学校国語科教科書編集委員(教育出版)。
主著として『「新しい国語科教育」基本指導の提案』(さくら社)、『言葉の力を育む』『古典に親しむ』『授業改善をめざす』(以上明治図書)、共編著に『実践・言語技術入門』(朝日新聞社)、『実践国語科教育法』『言語活動中心 国語概説』『国語の教科書を考える』(以上学文社)、『国語科教育法研究』(東洋館出版社)、『力のつくことばの学習50のアイディア』『力のつく古典入門学習50のアイディア』(以上三省堂)、『古文・漢文を中心とした学習指導事例集』(明治図書)などがある。

(参考)
http://www.sakura-sha.jp/book/other/imawoikirurongo/

学習院大学文学部の岩崎淳教授が『いまを生きる論語』を発刊 ─ 大人になるために読んでおきたい古典の教え