高校生が大学の学びに踏み出す場を創出
西日本工業大学の高校生参加型特別授業『マナビバ』

教育 文 遠藤拓人(大学通信)
高校生が大学の学びに踏み出す場を創出 西日本工業大学の高校生参加型特別授業『マナビバ』

地域貢献に力を入れている西日本工業大学(福岡県)は、その取り組みの一環として、高校生が大学レベルの学びに触れることができる参加型特別授業『マナビバ』を展開している。

『マナビバ』は工学やデザインを軸に、高校生が大学教員や在学生とともに社会課題や地域課題の解決に取り組むプログラムである。高校生が自らの興味・関心を見つけることに加え、大学進学後の学びを具体的にイメージできる機会を提供することを目的としている。

講義を一方的に受ける形式ではなく、調査や議論、制作、発表といったプロセスを重視している点が特徴だ。高校生は大学生と一緒に同じフィールドで活動することを通じて、大学での学びの進め方や、専門分野の考え方を体感することができる。

これまで実施されてきたプロジェクトは分野もテーマも多岐にわたる。例えば、「水環境 × 河川防災」をテーマとしたプロジェクトでは、気候変動に伴う集中豪雨による洪水などの災害リスクを題材に、地域の河川の環境保全や防災の在り方について学ぶ。洪水リスクやハザードマップの読み方を理解し、防災まちづくりの提案まで考えるなど、社会・地域課題へのアプローチを実践的に学ぶ内容となっている。

こうした参加型授業を通じて、高校生は大学進学に先立ち、「大学で何を学ぶのか」「どのように学ぶのか」を具体的に知ることができる。学部・学科名だけでは見えにくい学びの中身を事前に理解することで、進路選択に対する納得感を高めることが期待される。また、大学生との協働や成果発表の経験は、主体性やコミュニケーション力、課題発見・解決力といった、大学進学以降に求められる力を養う機会にもなるだろう。

『マナビバ』の受講修了者は、西日本工業大学の入試において学習成果や意欲を評価される仕組みが設けられており、同大学の「高大接続型」入試の出願要件を得ることができる。

大学が学びの入口を高校生に開く取り組みである『マナビバ』は、主体的な進路選択に向けた一歩を後押しする学びの場として注目される。

マナビバ|西日本工業大学 https://www3.nishitech.ac.jp/juken/manabiba/