大阪経済大学「国際共創学部」2024年4月開設–グローバル×ローカルで、社会・経済の課題を解決できる人材を育成
大阪経済大学(大阪市東淀川区)は、グローバルな視点とローカルな視点を合わせ持って、社会・経済課題の解決に貢献できる人材を養成するため、「国際共創学部」を、2024年4月より開設。この新学部の開設により、5学部7学科の体制となる。また、新学部の開設は、2012年の情報社会学部の開設(経営情報学部を改組)以来12年ぶり。同大は「2032年に迎える創立100周年に向け、さらに教育環境を充実させていく。」という。
■学部開設の背景
地球規模での環境の変化により、社会・経済課題は複雑化している。社会・経済課題を解決するためにはグローバルな視点が必要であり、また「社会・文化」だけでなく、「経済・経営」の知識が不可欠となっている。「社会・文化」「経済・経営」の知識を有し、多様な人々を理解し、互いに力を合わせながら、多面的な見方・考え方によって、新たな価値を生み出すグローバル人材が必要とされている。
■国際共創学部の特徴
新設する国際共創学部では、「国際」に加えて「共創」を掲げる。「社会・文化」に関する教育と、同大の強みである「経済・経営」に関する教育(実学)を融合し、「グローバルな視点」と「ローカルな視点」を合わせながら、新しい価値を生み出し、国内外の社会・経済課題の解決に貢献できるグローバル人材を育成する。
■国際共創学部で修得できる力
1)グローバルな視点とローカルな視点を合わせ持って、本質的な課題を発見する「洞察力」
2)多様な人々の考えを理解し、信頼関係の構築に取り組む「共感力」
3)自由な発想のもとに、知を結び付け立案する「構想力」
4)課題解決に向けて、主体的に行動する「実践力」
■国際共創学部の学習の基盤
1)「社会・文化」「経済・経営」分野の基礎知識
2)国際人として必要不可欠な「語学力」
3)新しい情報や知見を収集・調査・分析する「思考力」と「情報活用力」
—-概要—-
■学部名称: 国際共創学部
■学科名称: 国際共創学科
■定員: 120名
■開設時期: 2024年4月
■開設場所: 大阪経済大学 大隅キャンパス(大阪市東淀川区大隅2-2-8)
■教員数: 18名
■国際共創学部の特色
(1)国際的で幅広い「社会・文化」「経済・経営」に関する知識の修得
「社会・文化」に関する教育に、本学が培ってきた強みである「経済・経営」に関する教育(実学)を融合したカリキュラムで、国際的かつ多面的な視点を養い、社会・経済課題を解決するための知識・技能を修得する。主な学びの領域として、以下の4つを設定している。
●「グローバル文化領域」
様々な地域の特性や文化に関する知識とグローバルな視点を深める。
●「政策デザイン領域」
人々が暮らす社会や地域をデザインするための知識と実現に向けた考え方を深める。
●「国際社会領域」
国際社会の仕組みに関する知識と課題解決に向けた方策を学ぶ。
●「社会創造領域」
未来社会に向けた事業を創造するための知識と戦略的な手法を学ぶ。
(2)「洞察力」「共感力」「構想力」「実践力」を、経験を通じて養う国内・海外実践プログラム
2年次、3年次の実習科目として、国内外での現地実習を実施する。
2年次の「地域探求型実践プログラム」のグローバル・リサーチでは、アメリカ(シリコンバレー・ポートランド)、タイの2カ国、ローカル・リサーチでは、島根県、高知県の2県を予定している。現地の自治体、NPO、企業や学生などと交流し、社会・文化・歴史・産業等について学びながら、社会・経済課題を解決するためのフィールドワークを実施する。3年次の「プロジェクト型実践プログラム」の国際共創プログラムでは、ベトナムを訪問し、さらに「洞察力」「共感力」「構想力」「実践力」を向上させる。
●「地域探求型実践プログラム」
≪グローバル・リサーチ≫
アメリカ・・・シリコンバレーのテック産業やプロスポーツ産業、またオレゴン州ポートランドのまちづくりを学び、両地域に存在するイノベーティブなエコシステム(経済・社会的生態系)を学ぶ。
タイ・・・多くの日本企業が進出するタイにおいて、現地の大学である泰日工業大学との協定のもと実施します。泰日工業大学での講義の受講、現地学生との交流、日系企業への訪問等を実施しながら、フィールドワークを通じて課題解決手法を学ぶ。
≪ローカル・リサーチ≫
島根県・・・島根県の地域の特徴を生かしながら、地域の活性化と社会課題の解決に取り組む企業や団体と協力し、地域の特性を高めることや関係人口の増加を目指した様々な取り組みを対象にフィールドワークを行う。
高知県・・・南海トラフ地震の発生時に犠牲者ゼロを目指したまちづくりを進める高知県黒潮町を訪問し、フィールドワークを行い実践的な学修の場を構築する。高知県の自治体、企業、現地の高校生との関係を構築しながら現地の現状と課題を知り、解決方法を検討する。
●「プロジェクト型実践プログラム」
≪国際共創プログラム≫
ベトナム・・・高い経済成長率を維持している東南アジアの新興国であり、特に南部地域には関西の中小企業が多数進出している。日本へ輸出を行う現地企業や、進出している日本企業を訪問。フードバリューチェーンの現場を視察し、ベトナムにおける農業の多様性とその現場への理解を深め、国をみる視点の重層化を図るとともに、日本とのつながりに理解を深めます。また現地実習では、JICA(国際協力機構)、JETRO(日本貿易振興機構)、公共交通指向型開発、IT系ベトナム企業などの視察を行う。
(3)国際人として必要不可欠な「語学力」の修得
原則的に全員が1年次にハワイ大学マノア校へ3週間の海外短期留学を行う他、4年間を通じ、少人数できめ細やかな教育を実施し、英語4技能(聞く、話す、読む、書く)の向上を目指す。
また、外国人留学生向けのAO入試などを通じて、様々な国々から学生を集めることで、国際色豊かな学びの環境を形成する予定だ。
※休学することなく4年間での卒業を目指す「派遣留学」「認定留学」の制度もある。(全学対象)
■カリキュラム
●国際共創入門 ●多文化コミュニケーション ●国際関係論 ●公共政策 ●社会的企業論 ●Regional Environment and Sustainability など
■取得可能な資格
中学校教諭一種免許状(英語)、高等学校教諭一種免許状(英語)(教職課程認定申請中)など
※文部科学省の審査結果により、予定している教職課程の開設時期等が変更となる可能性がある。