関西学院大学の学生団体「Re.colab KOBE」が休耕田を借りて育てた大麦を収穫–里山の再生も視野に

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関西学院大学の学生団体「Re.colab KOBE」が休耕田を借りて育てた大麦を収穫–里山の再生も視野に

環境問題に取り組む関西学院大学の学生団体「Re.colab KOBE」(通称:リコラボ)が5月28日と29日の2日間、神戸市北区の山あいにある休耕地を借りて栽培した大麦の収穫を行った。学生ら約30人が参加し収穫した大麦は、地域の特産品としてクラフトビールの原料に使われる予定。

リコラボが借りる休耕地は30年以上耕作がされていなかったため、「種を撒いても発芽するかどうかは分からない」と地元農家が話すほどだった。しかし、学生の努力の甲斐もあり、悪条件をもろともせず、大麦は無事に発芽。収穫の時期を迎えることができた。

栽培でいちばん大変だったことを「湿気対策」と振り返るのは、学生らの活動を指導する松村淳・社会学部准教授。「植えた場所が元々は水田だったこともあり、水はけが悪く、雨が降るとなかなか水が引かない環境でした。そこで竹炭を撒いて吸湿させるという湿気対策法を取り入れました。炭は学生が周辺の竹林から竹を切り出し、専用の釜で焼き、製作しています」(松村准教授)。

本プロジェクトは、農作業だけではなく、里山の再生も視野に入れている。そのため、完全無農薬の有機栽培に取り組む一方で、生態系調査等も進めている。リコラボは神戸市が掲げる「海と山が育むグローバル貢献都市」の実現にむけて、今後も取り組みの幅を広げていく。