写真＝東北大学
多くの受験生が迷うのが志望校選び。そこで頼りになるのがエキスパートの意見だ。全国の進学校2000校に、進路指導教諭おすすめの大学についてアンケートを行った。各項目5校連記で大学を記入してもらい、最初の大学を5ポイント、次の大学を4ポイント…として集計しランキングを作成した。今回は「教育力が高い大学ランキング（北海道・東北編）」だ。
1位は東北大学で287ポイント。同大は、文理を問わず全学生がデータ・AIリテラシーを学ぶ「AIMD教育」など、社会の転換期に対応する先進的なカリキュラムを展開。タイムズ・ハイヤー・エデュケーション（THE）が発表した「世界大学ランキング日本版2021」においても、主に教育に焦点を当てた評価で2年連続の1位となった。2022年4月からは、持続可能な社会を担う人材育成のための「SDGs 科目」を新たにスタートさせる。全学部3・4年生を対象とし、「持続可能性と社会共創」「SDGsにみるグローバルガバナンスと持続可能な開発」「SDGs達成の現状と課題」「持続可能な発展と社会」「持続可能な社会実現に向けたシステム設計」の5科目を予定。SDGsに対する理解を深め、地球規模の対応が求められる諸課題についての解決策を考察する。
2位は国際教養大学で122ポイント。世界に通用するリーダーを輩出すべく、2021年度から「応用国際教養教育（AILA：Applied International Liberal Arts）」を新たに導入した。AILAでは、まず1年次に徹底して英語の4技能を習得し、文章を読み解く力や自分の考えを文章化する力、効果的なプレゼン力といった基礎を固める。2年次では「教養基盤科目」を学ぶ中で科目間の関連性に気づく力を養いながら、秋学期までに学びたい専門領域を選択。3年次の留学で得た知識や経験を同大での学びと統合させて考察を深め、4年次には集大成として自己の研究テーマを卒業論文としてまとめ上げる。こうした独自のリベラルアーツ教育を通して、論理的に知識を統合し、応用する力を段階的に身につけるIQ的資質の成長に加え、人格陶冶と社会適応力の向上というEQ的資質の成熟をめざしている。
＜表の見方＞
-
全国の約2000進学校を対象にアンケートを行い、739校から回答を得た。各項目ごとに5校を選んで順位をつけてもらい、1番目の大学を5ポイント、2番目を4ポイント……として集計した。
※印は国立、◎印は私立、無印は公立を表す。
