小規模だが評価できる大学ランキング2021(私立大学編)

教育
小規模だが評価できる大学ランキング2021(私立大学編)

写真=武蔵大学

多くの受験生が迷うのが志望校選び。そこで頼りになるのがエキスパートの意見だ。全国の進学校2000校に、進路指導教諭おすすめの大学についてアンケートを行った。各項目5校連記で大学を記入してもらい、最初の大学を5ポイント、次の大学を4ポイント…として集計しランキングを作成した。今回は「小規模だが評価できる大学ランキング(私立大学編)」だ。



1位は武蔵大学で138ポイント。1年次から全学生が履修する「ゼミ」を伝統とする同大は、2022年春に1学科2専攻から成る新学部「国際教養学部」を開設する。「経済経営学専攻」は、同大の学位と並行してロンドン大学の経済経営学士号の取得をめざす「パラレル・ディグリー・プログラム(PDP)」を軸に、少人数での質の高い授業を展開。世界水準の経済・経営学の知見はもとより、高い英語力と教養、統計分析の手法を兼ね備えたグローバルに活躍できる人材を育成する。「グローバルスタディーズ専攻」は、国境を越えて人や情報が行き交う現代を見据え、高度な語学力を養うとともに、国際関係、コミュニケーション、文化の側面から学際的に学びを深める。さらに、留学や異文化体験を通して地球規模の課題と向き合ことのできるグローバルリーダーの養成をめざす。

2位は国際基督教大学(ICU)で119ポイント。日英両語による国際性と対話を重視した、少人数のリベラルアーツ教育が最大の特徴だ。世界25カ国・75大学と交換留学協定を結び、交換留学枠は約4人に1人。学部学生の10人に1人、教員の3人に1人が外国籍であり、日常に息づくグローバル環境を実現している。また、全学生が2年次の終わりまでに31あるメジャー(専修分野)から自分の専門を決める。メジャーには「文学」「経済学」「法学」「生物学」「数学」といった伝統的な学問分野から、「国際関係学」「グローバル研究」「環境研究」のような問題解決型の分野まであり、特定のメジャーを極めることの他、2つのメジャーを同時に専攻する「ダブルメジャー」、2つのメジャーの比率を変えて専攻する「メジャー、マイナー」など、学びたい分野を自由に選ぶこともできる。

3位は産業能率大学で116ポイント。同大は、実社会で必要な能力を育てる「ジェネリックスキル開発プログラム」をはじめ、学生の主体性や実践力を伸ばす独自の教育が評価されている。グループワークやプレゼンテーションなどを取り入れた、学生主体で学ぶアクティブラーニング型の授業が特徴だ。同大の学生は、1年次から地域や企業の課題解決にチームで取り組むPBL(Project Based Learning)を経験する。50万人が訪れる自由が丘(東京都目黒区)のイベントに携わる「自由が丘イベントコラボレーション」、ライブイベントを開催する「アーティストプロモーション」、横浜DeNAベイスターズファームの公式戦を舞台とする「スポーツプロモーション」など、実社会のリアルな現場で企画から運営まで経験し、成功と失敗を繰り返しながら問題発見・解決力を高めていく。

4位は津田塾大学で48ポイント。5位は神田外語大学で40ポイント。神田外語大学は、修士・博士号の学位を持つELI(English Language Institute)教員のハイレベルな授業による高水準の教育が評価されている。すべての学科・専攻において英語のみで行う授業が必修科目に設定されており、ディスカッションやプレゼンテーションを重視し、自然と“英語漬け”の4年間が実現するカリキュラムが特徴だ。また、語学トレーニングは徹底した少人数制で行われ、こうした学生の主体的な「自立学習」を支援する「KUIS 8(8号館)」は同大の教育を象徴する施設だ。自立学習施設「SALC(サルク:Self-Access Learning Center)」のほか、あらゆる学びの形に対応する学習スペースを備えている。SALCには語学教育専門のラーニングアドバイザーが常駐し、英語の自立学習を個別にサポートしている。



<表の見方>

全国の約2000進学校を対象にアンケートを行い、739校から回答を得た。各項目ごとに5校を選んで順位をつけてもらい、1番目の大学を5ポイント、2番目を4ポイント……として集計した。
※印は国立、◎印は私立、無印は公立を表す。


小規模だが評価できる大学ランキング2021(私立大学編)