教育力が高い大学ランキング2020(女子大学編)

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教育力が高い大学ランキング2020(女子大学編)

写真=聖心女子大学

多くの受験生が迷うのが志望校選び。そこで頼りになるのがエキスパートの意見だ。全国の進学校2000校に、進路指導教諭おすすめの大学についてアンケートを行った。各項目5校連記で大学を記入してもらい、最初の大学を5ポイント、次の大学を4ポイント…として集計しランキングを作成した。今回は「教育力が高い大学(女子大学編)」だ。

1位は津田塾大学で18ポイント。同大の教育の特色として、少人数制のセミナーや専門性を深められるコース制、所属学科・コースにとらわれず興味に合った科目を履修できる柔軟なカリキュラムなどが挙げられる。なかでも定評があるのは、英語力と専門知識が相乗効果をもたらすよう考えられた英語教育だ。1・2年次に英語4技能を徹底的に学び、3・4年次ではそれらを活用して「英語で考え、英語で発信する力」を養う。教材にはグローバルな問題や専門研究につながるテーマを取り上げることで、学生は英語力を高めると同時に自分の関心を見出し、幅広い視野と高度な専門性を身につけることができる。同大の教育力の高さは就職決定率にも表れており、毎年94〜99%の範囲で推移し、企業等において総合職・専門職に就く就職者の割合も95%にのぼる。

2位はお茶の水女子大学で17ポイント。同大の教育の特徴として、領域を横断する独創的なカリキュラムが挙げられる。教養教育は、現代を読み解くための系列(テーマ)を設定し、系列ごとに領域横断的な科目で自然・人文・社会領域の総合理解を深める「21世紀型文理融合リベラルアーツ」を軸に展開。専門教育は、所属学科の主プログラムに加えて目的に合わせた複数のプログラムを組み合わせて学ぶ「複数プログラム選択履修制度」を軸に展開する。専門領域を深化させることも、領域を横断して学際的領域へ踏み込むことも可能な教育システムだ。また、2019年度から全学部の1・2年生を対象に「文理融合データサイエンス」を開講。数学的な原理だけでなく多くの実例に基づいてその思考方法を理解し、卒業研究に必要となるデータ分析手法の基礎を身につける。

3位は聖心女子大学で10ポイント。同大では、入学後1年間は全員が「基礎課程」に所属 し、2年次から各学科に進む「リベラル・アーツの聖心」ならではのユニークなシステムを採用。2年次の進級時に学科を決めるこのシステムは、同大のカリキュラムの最も大きな特色だ。基礎課程では、さまざまな学問領域の入門科目や、1年次から履修できる各学科の専門科目を幅広く学び、興味・関心を広げることができる。同時に調査や情報収集のスキル、文章力など大学で学ぶための基礎を身につけ、専攻課程へと進む。2年次からは、所属する学科で主として学びながら、もう一つの学科を副として系統的に履修できる「副専攻制度」がある。学科の壁を越えて研究テーマをさらに深く広く学ぶことで、多面的な能力と確かな教養を身につけた「真の教養人」を育成している。

<表の見方>

全国の約2000進学校を対象にアンケートを行い、910校から回答を得た。各項目ごとに5校を選んで順位をつけてもらい、1番目の大学を5ポイント、2番目を4ポイント……として集計した。
大学名の◎は私立、※は国立、無印は公立を表す。


教育力が高い大学ランキング2020(女子大学編)