入学後、生徒を伸ばしてくれる大学ランキング2020(中国・四国編)

教育
入学後、生徒を伸ばしてくれる大学ランキング2020(中国・四国編)

写真=鳥取大学

多くの受験生が迷うのが志望校選び。そこで頼りになるのがエキスパートの意見だ。全国の進学校2000校に、進路指導教諭おすすめの大学についてアンケートを行った。各項目5校連記で大学を記入してもらい、最初の大学を5ポイント、次の大学を4ポイント…として集計しランキングを作成した。今回は「入学後、生徒を伸ばしてくれる大学(中国・四国編)」だ。

1位は広島大学で13ポイント。多彩な経済的修学支援制度があり、学力優秀でありながらも、経済的な理由によって大学進学が困難な受験生を支援するのが、新入生10人程度を対象とする「広島大学フェニックス奨学制度」だ。入学料と在学中の授業料が全額免除となり、月額10万円の給付が受けられるほか、同大の大学院に進学する際にも継続が可能。学部・大学院で6年間給付を受けた学生が、司法試験に合格したケースもある。コロナ禍においては、教職員や卒業生、保護者、市民からの寄付金をもとに3万円の「応急学生支援金制度」も運用された。なお同大では、総合型選抜と学校推薦型選抜の総称を「広島大学光り輝き入試」へと変更。2021年度の一般選抜では、英語外部検定試験で一定の基準を満たしている場合に大学入学共通テストの英語を満点扱いとする「みなし満点」制度もスタートした。

2位は鳥取大学で11ポイント。基本理念である「知と実践の融合」のもと、「文化、社会、自然に関する幅広い知識」や「特定の専門分野に関する理解」といった「現代的教養」と、「自律性にもとづく実行力」、「多様な環境下での協働力」、「高い倫理観と市民としての社会性」からなる「人間力」の向上が重視されている。これらの素養を形成するのは全学共通教育であり、学部学科を問わず全学生が「入門科目」、「教養科目」、「外国語科目」、「健康スポーツ科目」を履修。高度な専門知識・技術の修得につながる広い視野が養われる。また、在学生の8割以上が鳥取県外の出身者であるほか、世界約20の国と地域から例年150人前後の外国人留学生が集うグローバルキャンパスでもあり、多様な学生が刺激し合える環境も特徴だ。

3位には8ポイントで高知大学と広島経済大学がランクインした。広島経済大学の教育で特筆すべきは、実践型・体験型学習を重視し、経済産業省の「社会人基礎力を育成する授業30選」にも採択された「興動館教育プログラム」。知識を仲間と協力して実践する「興動館プロジェクト」と、実践をベースに知識やスキルを身につける「興動館科目」が相互に作用し合う独自のプログラムだ。また、1年次前期から始まり、4年次の卒業論文へとつながるゼミナール教育も含め、同大での学びは少人数授業やアクティブラーニングを通じて進められ、自己表現力やプレゼンテーション能力が向上。最大100人の収容が可能な円形の「プレゼンテーションコート」をはじめとする教育環境も、学生の表現力の向上を後押ししている。

<表の見方>

全国の約2000進学校を対象にアンケートを行い、910校から回答を得た。各項目ごとに5校を選んで順位をつけてもらい、1番目の大学を5ポイント、2番目を4ポイント……として集計した。
大学名の◎は私立、※は国立、無印は公立を表す。


入学後、生徒を伸ばしてくれる大学ランキング2020(中国・四国編)