入学後、生徒を伸ばしてくれる大学ランキング2020(関東・甲信越編)
写真=文教大学
多くの受験生が迷うのが志望校選び。そこで頼りになるのがエキスパートの意見だ。全国の進学校2000校に、進路指導教諭おすすめの大学についてアンケートを行った。各項目5校連記で大学を記入してもらい、最初の大学を5ポイント、次の大学を4ポイント…として集計しランキングを作成した。今回は「入学後、生徒を伸ばしてくれる大学(関東・甲信越編)」だ。
1位は神田外語大学で30ポイント。英米語学科、アジア言語学科、イベロアメリカ言語学科、国際コミュニケーション学科の4学科を擁する外国語学部では、すべての学科・専攻において「英語+各地域言語・技能」のダブルメジャーという、特徴的なカリキュラムを展開している。学生は世界共通語としての英語に加え、専攻する地域の言語やスキルを徹底的に学ぶ。また、2021年4月に新設されたグローバル・リベラルアーツ学部では、「Humanities」「Societies」「Global Studies」の3つの学問領域を学修しながら、英語運用能力を高める。2回の海外留学が必修で、1年次前期の海外スタディ・ツアーと、3年次にはニューヨーク州立大学への留学を予定。五感を駆使して多様な文化背景をもつ人々と協働し、解決策を導き出す力を養う。
2位は筑波大学で24ポイント、3位は埼玉大学で14ポイント、4位は横浜市立大学と秀明大学が13ポイントで続く。秀明大学は、教員就職率の高さに定評があり、教員採用試験正規採用率は61.5%、教員就職率は86.7%と、全国でもトップクラスの実績を誇る(2020年3月卒業生実績)。この成果を生み出しているのが、学校教師学部が行う独自の教育だ。学部生は全員が寮生活を送り、より良い生活習慣や対人関係能力を身につけ、品性に富んだ教師としての人格を高める。また、綿密に構成された教育課程に加え、専門教科の学力向上や教員採用試験対策など、独自の夜間学修で徹底した教員採用試験対策を実施。春休みには教員採用試験直前講座を開講するなど、教師として重要な資質や能力を総合的に育て、社会に送り出している。
6位には文教大学が11ポイントでランクインした。建学の精神「人間愛」を人格の中核として形成し、互いを認め合う教育を実践してきた同大は、私立大学初の教員養成を目的として教育学部を1969年に開設し、以来約50年間で10,000人以上の人材を教育界に送り出してきた。その実績はわが国の教員養成の基幹と評され、教員就職者数は全国の私立大学の中で第1位を誇る。現在の教育界が抱える重要課題の一つ「0歳から18歳までの教育のつなぎ」に対応するため、2020年4月に学部を再編。「学校教育課程」では小・中・高の教科指導の体系を、「発達教育課程」では子どもの発達の多様性と連続性を理解し、「子どもの学びをつなぎ、子どもを“未来社会の担い手”へと導く先生」を育成するカリキュラムを始動させた。
<表の見方>
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全国の約2000進学校を対象にアンケートを行い、910校から回答を得た。各項目ごとに5校を選んで順位をつけてもらい、1番目の大学を5ポイント、2番目を4ポイント……として集計した。
大学名の◎は私立、※は国立、無印は公立を表す。