グローバル教育に力を入れている大学ランキング2020(北陸・東海編)
写真=名古屋外国語大学
多くの受験生が迷うのが志望校選び。そこで頼りになるのがエキスパートの意見だ。全国の進学校2000校に、進路指導教諭おすすめの大学についてアンケートを行った。各項目5校連記で大学を記入してもらい、最初の大学を5ポイント、次の大学を4ポイント…として集計しランキングを作成した。今回は「グローバル教育に力を入れている大学ランキング(北陸・東海編)」だ。留学についての記述は、普段の取り組みを取り上げた。コロナ禍で海外への出入国が制限されている。各校の措置については別途ホームページなどを確認して欲しい。
1位は名古屋外国語大学で56ポイント。複数の国へ留学する「2か国留学」、留学先と同大の両方で学位取得が可能な「ダブルディグリー留学」など、9種類の多彩な留学プログラムを用意。東京外語大学との交流協定に基づく、“東京への国内留学”も行われている。さらに留学先の授業料だけでなく、居住費、渡航費、教科書代、保険料、留学ビザ申請料を大学が全額負担(返還不要)する「留学費用全額支援」制度で、学生の海外留学をバックアップ。これらの取り組みにより、タイムズ・ハイヤー・エデュケーション(THE)が発表する「世界大学ランキング日本版2020」における「日本人学生留学比率」で、3年連続全国私立大第1位(2017年~2019年度実績)という結果を実現している。
2位は名古屋大学で28ポイント。同大の取り組みとして注目したいのが、大学院後期博士課程において、海外連携大学との共同プログラムを修了することで両大学連名の共同学位が取得できる「ジョイント・ディグリー・プログラム」だ。2015年の医学系研究科におけるアデレード大学との提携を国内初の事例として、現在3研究科で6大学との連携プログラムを展開する。またアジアに主眼を置いた取り組みとして、ベトナムなどの6か国に、国家中枢人材養成プログラムを提供する「アジアサテライトキャンパス学院」を開設。さらに人文・社会科学系を軸とした横断研究を行う「アジア共創教育研究機構」の開設など、強固な国際ネットワークづくりにも注力している。
3位は名古屋商科大学で27ポイント。100人を超える留学生とともに学ぶキャンパスでは、英語による専門科目の授業を開講するなど、学内で十分な英語運用能力を培える環境を実現する。世界48か国112校の提携校への「交換留学」、ASEAN諸国の日系企業と提携する「海外インターンシップ」、学生が自主的に計画し、ヨーロッパにおいて単独で調査活動を行う「海外ギャップイヤー留学」など、高い独自性と柔軟性を持つ海外留学プログラムも特徴の一つ。特に、約35か国800プロジェクトの中から、学生が興味や目的に合ったテーマのプロジェクトに参加できる「国際ボランティア」は、長年にわたり参加学生数全国1位を維持している。
<表の見方>
-
全国の約2000進学校を対象にアンケートを行い、910校から回答を得た。各項目ごとに5校を選んで順位をつけてもらい、1番目の大学を5ポイント、2番目を4ポイント……として集計した。
大学名の◎は私立、※は国立、無印は公立を表す。