グローバル教育に力を入れている大学ランキング2020(関東・甲信越編)

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グローバル教育に力を入れている大学ランキング2020(関東・甲信越編)

写真=神田外語大学

多くの受験生が迷うのが志望校選び。そこで頼りになるのがエキスパートの意見だ。全国の進学校2000校に、進路指導教諭おすすめの大学についてアンケートを行った。各項目5校連記で大学を記入してもらい、最初の大学を5ポイント、次の大学を4ポイント…として集計しランキングを作成した。今回は「グローバル教育に力を入れている大学ランキング(関東・甲信越編)」だ。留学についての記述は、普段の取り組みを取り上げた。コロナ禍で海外への出入国が制限されている。各校の措置については別途ホームページなどを確認して欲しい。

1位は神田外語大学で106ポイント。その高い教育水準は、修士・博士号の学位を持つELI(English Language Institute)教員のハイレベルな授業に拠るところが大きい。すべての学科・専攻において英語のみで行う授業が必修科目に設定されており、ディスカッションやプレゼンテーションを重視し、自然と“英語漬け”の4年間が実現されるカリキュラムとなっている。また学習環境も特筆すべき点であり、7つの言語圏の生活文化を代表する街並みや建物が再現された“疑似留学空間”である「MULC(Multilingual Communication Center)」や、自立学習に最適な環境を用意する「KUIS 8」などはその代表的存在だ。

2位は千葉大学で72ポイント。注目すべきは学部・大学院生の全員留学を必修化した「千葉大学グローバル人材育成“ENGINE”」で、2020年4月、国立総合大学初の取り組みとしてスタートしている。ICTの活用にも先んじて着手しており、長期留学中に必修科目の単位が取得できる「スマートラーニング」に加え、2018年度には、ユニークな教育・研究領域を有する米国4大学とのオンラインによる協働学習を実現する「COIL(Collaborative Online International Learning)を使用した日米ユニーク・プログラム」が文部科学省の「大学の世界展開力強化事業」に採択。コミュニケーション英語と学術英語を組み合わせた新たな英語教育のカリキュラムを策定するなど、グローバル教育の拡充に大きな効果を発揮している。

3位は東京国際大学で35ポイント。一般的な短・長期留学に加え、スポーツ留学など多様な留学制度を設けていることに加え、奨学金制度も後押しとなり、卒業生の7人に1人が留学を経験する。キャンパスにおいては、87カ国(地域)・約1,300人の留学生とともに学ぶ国際性の豊かさが特徴であり、経済学部と国際関係学部では、英語のみで授業を行う「E-Track」を展開。約50人のネイティブ教員で構成する英語教育組織「GTI(Global Teaching Institute)」によるきめ細やかな英語教育も充実したグローバル教育の基盤となり、これらの成果としてタイムズ・ハイヤー・エデュケーション(THE)が発表した『世界大学ランキング日本版2020』の「国際性」では、首都圏5位、全国14位という高評価を獲得している。

<表の見方>

全国の約2000進学校を対象にアンケートを行い、910校から回答を得た。各項目ごとに5校を選んで順位をつけてもらい、1番目の大学を5ポイント、2番目を4ポイント……として集計した。
大学名の◎は私立、※は国立、無印は公立を表す。


グローバル教育に力を入れている大学ランキング2020(関東・甲信越編)