面倒見が良い大学ランキング2020(女子大編)

教育
面倒見が良い大学ランキング2020(女子大編)

写真=昭和女子大学 社会人メンター制度

多くの受験生が迷うのが志望校選び。そこで頼りになるのがエキスパートの意見だ。全国の進学校2000校に、進路指導教諭おすすめの大学についてアンケートを行った。各項目5校連記で大学を記入してもらい、最初の大学を5ポイント、次の大学を4ポイント…として集計しランキングを作成した。今回は「面倒見が良い大学(女子大編)」だ。

1位は昭和女子大学で30ポイント。全国編でも19位にランクインした同大の学生支援として特筆すべきは、2011年からスタートした「社会人メンター制度」だ。これは、同大の卒業生に限らず、学生のロールモデルとなりうる幅広い分野で活躍する社会人女性がメンターとして登録し、個人面談やグループ面談などを通じて、学生のキャリアデザインをサポートするというもの。現在、メンターには20代から70代まで、幅広いキャリアを持つ女性約300人が在籍している。商社や銀行、出版、教育、建築など、多様な職業分野での就業経験。さらに、海外生活や介護、子育てなどの経験から、大学生活の過ごし方や進路選択における指針など、学生が将来を考える上で生じるさまざまな不安や疑問に対してアドバイスを行っている。

2位は神戸女学院大学で25ポイント。小規模大学ならではの細やかなキャリア支援を実践してきた同大は、「就職に強い女学院」と呼ばれている。同大のキャリアセンターでは、年間約130回にのぼる就活講座やセミナーを開催。就職活動が本格化する3・4年生には、学生全員に対してキャリアカウンセラーとの個別面談を実施し、進路に対する相談はもちろん、エントリーシートや履歴書の指導など、就職活動を実践面からもサポート。少人数でプレゼン力を磨く「KCキャリア塾」といった独自のプログラムも毎年数多く提供している。また、中学・高校の教員をはじめ、福祉・心理、バイオ・環境関連など、専門性を生かした資格の取得が可能なカリキュラムも展開。こうしたさまざまな取り組みにより、毎年、高い就職率を実現している。

3位は岐阜女子大学で24ポイント。学生中心の教育を実践する同大は、入学前から始まる学生を伸ばす取り組みが特徴だ。同大を専願とする専願入試の合格者を対象に、全学部において入学前から学習支援を行う。例えば健康栄養学科では、管理栄養士国家試験で重要となる生物や化学の課題に入学前から取り組み、栄養学を学ぶ上での基礎を固める。入学後はプレースメントテストを実施し、習熟度に応じた授業で無理なく学習を進め、専門的な知識や技術を修得する。また、キャリア支援も1年次の必修科目からスタート。2・3年次には学科、専攻、専修ごとの特色に応じた就職ガイダンスを行い、3・4年次に専門分野の知識を深めることで、社会に必要とされる「学士力」を身につける。こうした取り組みは就職率の高さだけでなく、満足度の高い進路決定につながっている。

<表の見方>

全国の約2000進学校を対象にアンケートを行い、910校から回答を得た。各項目ごとに5校を選んで順位をつけてもらい、1番目の大学を5ポイント、2番目を4ポイント……として集計した。
大学名の◎は私立、※は国立、無印は公立を表す。


面倒見が良い大学ランキング2020(女子大編)