面倒見が良い大学ランキング2020(九州編)
写真=福岡工業大学 ソーラーカープロジェクト
多くの受験生が迷うのが志望校選び。そこで頼りになるのがエキスパートの意見だ。全国の進学校2000校に、進路指導教諭おすすめの大学についてアンケートを行った。各項目5校連記で大学を記入してもらい、最初の大学を5ポイント、次の大学を4ポイント…として集計しランキングを作成した。今回は「面倒見が良い大学(九州編)」だ。
1位は福岡工業大学で61ポイント。「For all the students~すべての学生生徒のために」の理念のもと丁寧な教育を行い、教職員が一丸となった支援体制を実現している。学生の挑戦を支援する上で活用されているのが、豊富に揃う奨学制度。入試成績上位者や入学後の成績優秀者に加え、海外渡航やクラブ・サークル活動、資格・就職対策講座など、学業に限らない多様な場面で学生を支える制度となっている。またハード面で学生の活動を後押しするのが、最新の工作機械を揃えた自由な創作活動の舞台となる「モノづくりセンター」。学生はソーラーカーやロボット制作といった「モノづくりプロジェクト」に自由に参加でき、それらプロジェクトの活動費用についても、大学が全額補助を行っている。
2位は九州工業大学で45ポイント。学生プロジェクトや海外派遣プログラムの拡充など数ある取り組みに加え、近年は特にグローバル社会を見据えたエンジニアの育成に注力し、独自の教育パッケージの開発・推進を行っている。同大では世界で活躍するエンジニアに求められる能力(要素)を「GCE(Global Competency for Engineer)」と定め、留学生との協働学習や語学教育、海外留学、海外企業インターンシップ、グローバル教養教育などを展開。アクティブ・ラーニングに最適な学習環境を整備した「MILAiS」、デジタル工作機械等を揃えた「デザイン工房」、留学生との交流の場となる「ランゲッジ・ラウンジ」などの先進的な学習施設が、学生の成長をバックアップする。
3位は立命館アジア太平洋大学で35ポイント。教育支援の充実ぶりはタイムズ・ハイヤー・エデュケーション(THE)が発表した『世界大学ランキング日本版2020』の「教育充実度」で、全国私立大第2位を獲得していることに表れている。教職員の支援に加え、言語や文化の異なる学生同士が支え合う姿は、優れた教育システムを象徴する光景の一つ。その成果となる就職実績では毎年高水準を維持しており、企業が学内で説明会や採用活動を行う「オンキャンパス・リクルーティング」には、毎年約200社・団体が参加。国内外で活躍する卒業生のもとでインターンシップを行う「GAIA(Global Internship with Alumni)」など、キャリア支援においても特筆すべき取り組みは数多い。
<表の見方>
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全国の約2000進学校を対象にアンケートを行い、910校から回答を得た。各項目ごとに5校を選んで順位をつけてもらい、1番目の大学を5ポイント、2番目を4ポイント……として集計した。
大学名の◎は私立、※は国立、無印は公立を表す。