小規模だが評価できる大学ランキング2020(近畿編)
写真=京都工芸繊維大学
多くの受験生が迷うのが志望校選び。そこで頼りになるのがエキスパートの意見だ。全国の進学校2000校に、進路指導教諭おすすめの大学についてアンケートを行った。各項目5校連記で大学を記入してもらい、最初の大学を5ポイント、次の大学を4ポイント…として集計しランキングを作成した。今回は「小規模だが評価できる大学(近畿編)」だ。
1位は京都工芸繊維大学で28ポイント。1899年開設の京都蚕業講習所を起源とする歴史ある大学だ。工芸科学部のみの単科大学だが、バイオや材料、電子、情報、機械、環境から建築・デザイン分野まで、工科系総合大学に匹敵する多様な学びが展開される。ものづくりを基盤とした「実学」を重視し、数々の工芸品とともに日本文化を育んできた京都の伝統と気風を感じながら、未来の技術革新につなげるイノベーティブな工学教育・研究拠点として挑戦を続けている。教育面では、「専門力」「リーダーシップ力」「外国語運用能力」「文化的アイデンティティ精神」の4つを“工繊コンピテンシー”と位置づけたカリキュラムを構築。世界で活躍するデザイナーや建築家との共同活動拠点となる「KYOTO Design Lab」を開設するなど、学外との連携にも積極的だ。
2位は神戸海星女子学院大学で18ポイント。授業の7割が20人未満で行われ、実技・実習科目では1対1の指導を徹底する“超小人数”制が特徴だ。入学から卒業まで一貫して、アットホームな環境での指導が行われる。また、キャリアセンターでの就職活動支援や、保育・教職センターによる「教員養成講座」においても、“学生を決して一人にしない”支援が同大のモットー。学生の思いに耳を傾け、適性に応じた個別指導を進めることで、ミスマッチのない就職につなげている。
3位は神戸女学院大学で17ポイント。3学部5学科から構成され、学生は在籍する学科の主専攻以外にも、他学科の専門科目も副専攻として学ぶことができる。キャリアセンターでは年間約130回もの就活講座・セミナーを開催し、3・4年次には学生全員がキャリアカウンセラーと個別面談を行う。少人数でプレゼン力を磨く「KCキャリア塾」など、目的別の多彩な実践型プログラムも用意され、中学・高校の教員養成をはじめとした資格取得を後押しするカリキュラムも充実している。
<表の見方>
-
全国の約2000進学校を対象にアンケートを行い、910校から回答を得た。各項目ごとに5校を選んで順位をつけてもらい、1番目の大学を5ポイント、2番目を4ポイント……として集計した。
大学名の◎は私立、※は国立、無印は公立を表す。